稲刈2日目

 昨日に続いて青木の田んぼの稲刈です。午後は父を医者に連れて行く予定なのですが、午前中だけで終わるかどうか。

朝の田んぼの様子

 田んぼに到着した時の様子です。左側の田が大きく、右に一段下がって1/3位の大きさの田があります。左側の1枚を昨日刈りました。この1枚には3種類の米が並んでいます。右側がお布団農法の極早生、真ん中がお布団農法の普通種、左側が普通のコシヒカリの苗を田植えした所です。稲刈出来る状態になっているのは、極早生の稲だけです。

 お布団(種子入りの布マルチ)を敷いたのが6月初めになってしまったので、極早生を敷いたのですが、ここはわが家の田んぼの中でも標高が高い方。さすがに直播きは厳しいと思って極早生を敷きました。右側の小さい方の田んぼから敷き始めたのですが、大きい方の1/3敷いた所で極早生のお布団が無くなってしまいました。

 一昨年作ってくれた人が低温障害がひどかったと言っていました。人が田植を終わってから直播きでは、普通種では積算温度が取りきれない心配がありました。苗はまだ入手出来たので、普通の田植をすれば確実なのですが、有機農法で除草剤を使わないので、草取りが大変です。この田は10年以上耕作放棄されていたのを2年前に一度作り、昨年も耕作放棄してしまっているので、雑草の種子が大量にあります。慣行の田植では草を取りきる自信がありません。

 他の田んぼに植えた普通種のお布団(布マルチ)の使いかけが何本かありました。作業の途中雨に当ててしまい、来年使えるか分かりません。お布団はそれなりに高価なのですが、これならそれほどもったいなくありません。駄目元でそれを敷いたら1/3に敷くことができました。残りの1/3は田植機で田植をしました。苗箱わずか2箱の小さな田植です。

 予想通り田植をした部分は雑草に悩まされました、動力除草機を数回かけた他、背が高くなってしまった草には何回か田車や手取り除草もしましたが、それでも草だらけになってしまいました。お布団の方も台風の時に水路から雑草種子が大量に流入しましたが、手で拾うだけでそこそこ抑草できました。

 秋になってみると、極早生、普通種、田植とも、ちゃんと実を付けてくれました。お布団敷きの遅れも、低温障害も、問題無かったようです。成熟期が違うので、色は違いますが、順調に稔ってくれています。

 水口に小規模ですが遊水池を作り、20メートルほど水路を引き回してから田んぼに入れるようにして、少しでも水温を上げるようにしたのが良かったようです。また、下の段には最初直接水を入れていたのですが、上の段から入れるようにして、水温を維持しました。積算温度は昨年とそれほど違わないと思いますので、水管理で対応できる程度だったようです。

ただ、下の田んぼは稗の種子が大量に入ってしまい、水の流れにそって大量の稗が生えてしまいました。

バインダーの周りは完全倒伏

 バインダーの周りは特に稗が多かったところで、巨大化して倒伏した稗に稲が巻き込まれ、完全にぺったんこになってしまっています。それでも稗の被害は田んぼ全体の3割位ですが、さて、どうやって刈ったものやら。

塩田平便り:塩田平は稲刈真っ盛り

 塩田平は稲刈のシーズンに入りました。雨の影響を避けるために、先週の台風前に稲刈をした田んぼもありましたが、家の周りで稲刈が本格化したのは先週末からです。塩田平の3割位の田んぼで稲刈が終わったようです。今度の週末にはほとんどの田んぼの稲刈が終わるでしょう。ただ残念なことに、台風で7割位の田んぼで稲が倒伏してしまいました。わが家の田んぼも5枚のうち3枚がほぼ倒伏してしまいました。倒伏すると機械でうまく稲刈することが難しくなる部分が出てしまうので、稲刈が大変になります。それでも地面が充分乾燥してくれれば機械の操作もしやすいのですが、この時期は雨がちなので、稲刈の日をいつにするかで頭を悩ます日々です。

 稲刈の日が早過ぎるとお米が充分育っていませんし、遅過ぎると大きくなり過ぎて割れてしまい、味が落ちてしまいます。一般的には9割以上のお米が充分育った、つまり籾の色が緑色から黄色に変わってから稲刈をします。先週末、3つの田んぼから稲穂を取って来ました。田んぼによって成長が大分違いましたが、早い田んぼでも黄色くなった籾は8割位でした。次の週末から稲刈を始めることができそうです。でも直前に大雨が降って田んぼに機械を入れられないこともあります。雨が降りそうな場合は、少し早くても刈ってしまうことになります。今週末もう一度稲穂を集めて確認して、稲刈のスケジュールを立てる予定です。

 吹いた風を考えると、倒伏範囲が広過ぎますので、風だけでなく、今年の天候の影響も大きそうです。通常の倒伏は肥料過多、つまり収量を上げようと肥料をやり過ぎた結果、茎が伸び過ぎてしまって根が支えきれなくなって起こります。わが家のような有機農法では、肥料をやり過ぎることは珍しいのですが、田んぼの1枚で稲の葉の色が濃くなり過ぎてしまいました。過肥の症状です。昨年減反で野菜を作った時の肥料が予想より沢山残ってしまったようです。稲に必要な肥料は野菜の2割位です。予想通り倒伏してしまいました。

 ただ、別の肥料が少なめの田んぼも全面倒伏してしまいましたので、肥料だけでなく天候の問題もあったようです。今年は雨が良く降ったので、畑の雑草の伸びも盛んでした。お盆前に一通りの畑の雑草を刈りましたが、1カ月後にはもう腰まで雑草が茂っていました。夏の暑い時期は雑草も元気が無くなる物なのですが、今年は違ったようです。稲も同じで、どんどん伸びてしまって倒伏したのでしょう。雑草の方は、手伝ってくれる人がいたので、主な畑の雑草はもう一度刈りましたが、大豆畑は広過ぎて草刈が追いついていません。稲刈の準備で田んぼの草を刈らねばならないので、残念ながら大豆は諦めることになりそうです。

 人に貸した機械がみんな不調なので、先週末はバインダー(稲刈機)の予備機を引っ張り出し、キャブレターをオーバーホールしました。幸いエンジンはかかり、稲刈に間に合いそうです。脱穀機も使えないので、安い中古の機械を群馬県まで買いに行きました。これで何とか稲刈が出来そうです。お米以外は父任せで、野菜の種を蒔いてもらっ足り、苗お植えてもらっています。仕事の合間に苗が足りない部分に白菜を追加で植えたり、田んぼの雑草や畦の雑草を刈るなどしていますが、なかなか追いつきません。でも稲は強いし、雑草ごと稲刈してしまうことも出来ますので、まあ何とかなるでしょう。

塩田平便り:塩田平は稲刈真っ盛り

 塩田平は稲刈のシーズンに入りました。雨の影響を避けるために、先週の台風前に稲刈をした田んぼもありましたが、家の周りで稲刈が本格化したのは先週末からです。塩田平の3割位の田んぼで稲刈が終わったようです。今度の週末にはほとんどの田んぼの稲刈が終わるでしょう。ただ残念なことに、台風で7割位の田んぼで稲が倒伏してしまいました。わが家の田んぼも5枚のうち3枚がほぼ倒伏してしまいました。倒伏すると機械でうまく稲刈することが難しくなる部分が出てしまうので、稲刈が大変になります。それでも地面が充分乾燥してくれれば機械の操作もしやすいのですが、この時期は雨がちなので、稲刈の日をいつにするかで頭を悩ます日々です。

 稲刈の日が早過ぎるとお米が充分育っていませんし、遅過ぎると大きくなり過ぎて割れてしまい、味が落ちてしまいます。一般的には9割以上のお米が充分育った、つまり籾の色が緑色から黄色に変わってから稲刈をします。先週末、3つの田んぼから稲穂を取って来ました。田んぼによって成長が大分違いましたが、早い田んぼでも黄色くなった籾は8割位でした。次の週末から稲刈を始めることができそうです。でも直前に大雨が降って田んぼに機械を入れられないこともあります。雨が降りそうな場合は、少し早くても刈ってしまうことになります。今週末もう一度稲穂を集めて確認して、稲刈のスケジュールを立てる予定です。

 吹いた風を考えると、倒伏範囲が広過ぎますので、風だけでなく、今年の天候の影響も大きそうです。通常の倒伏は肥料過多、つまり収量を上げようと肥料をやり過ぎた結果、茎が伸び過ぎてしまって根が支えきれなくなって起こります。わが家のような有機農法では、肥料をやり過ぎることは珍しいのですが、田んぼの1枚で稲の葉の色が濃くなり過ぎてしまいました。過肥の症状です。昨年減反で野菜を作った時の肥料が予想より沢山残ってしまったようです。稲に必要な肥料は野菜の2割位です。予想通り倒伏してしまいました。

 ただ、別の肥料が少なめの田んぼも全面倒伏してしまいましたので、肥料だけでなく天候の問題もあったようです。今年は雨が良く降ったので、畑の雑草の伸びも盛んでした。お盆前に一通りの畑の雑草を刈りましたが、1カ月後にはもう腰まで雑草が茂っていました。夏の暑い時期は雑草も元気が無くなる物なのですが、今年は違ったようです。稲も同じで、どんどん伸びてしまって倒伏したのでしょう。雑草の方は、手伝ってくれる人がいたので、主な畑の雑草はもう一度刈りましたが、大豆畑は広過ぎて草刈が追いついていません。稲刈の準備で田んぼの草を刈らねばならないので、残念ながら大豆は諦めることになりそうです。

 人に貸した機械がみんな不調なので、先週末はバインダー(稲刈機)の予備機を引っ張り出し、キャブレターをオーバーホールしました。幸いエンジンはかかり、稲刈に間に合いそうです。脱穀機も使えないので、安い中古の機械を群馬県まで買いに行きました。これで何とか稲刈が出来そうです。お米以外は父任せで、野菜の種を蒔いてもらっ足り、苗お植えてもらっています。仕事の合間に苗が足りない部分に白菜を追加で植えたり、田んぼの雑草や畦の雑草を刈るなどしていますが、なかなか追いつきません。でも稲は強いし、雑草ごと稲刈してしまうことも出来ますので、まあ何とかなるでしょう。

塩田平便り:久しぶりの雨の日々

 また大型台風の襲来です。被害が少ないと良いのですが。今年は天変地異が絶えない年のようです。塩田平もかなりの雨でしたが、幸い台風の直撃を免れたので、激しい雨程度ですみました。ただ、朝起きると家の側の減反田に水が溜まっていました。この減反田では、夏にジャガイモを掘った後、大根や白菜などを作っています。減反田はどうしても水が溜まりやすいのです。野菜は過湿に弱いので、9月初めに機械で排水溝を掘っておきましたが、水が入ってみるまでうまく排水出来るか分かりません。今回が初めてのまとまった雨ですが、排水溝を深くし過ぎて外の水路に流れて行かないようです。

 あわてて合羽を着て飛び出し、雨の中流れが悪いところを鍬で掘り直しました。水を側溝へ落とすための溝を1本増やしたのが効果があったようで、雨が収まってくると水が引きました。しばらく雨が降らなかったので、野菜にとっては恵みの雨でもあります。雨を見越して植えた白菜の苗も、これで活着してくれるでしょう。その一方、農作業は出来ません。それに米作りには困った雨でもあります。塩田平では稲刈が始まったばかりです。雨が多いと稲刈の機械が田んぼに埋まってしまうので、しばらくは稲刈が出来ません。わが家の田んぼは水が抜けにくいので、稲刈が出来るのは大分先になってしまいそうです。

 ここ2週間ほど多忙で、ほとんど家に居られなかったこともあり、田んぼの状態を見に行く暇もありませんでした。稲刈の準備もできていませんが、育ち過ぎたり乾燥し過ぎると、お米の品質が下がってしまいます。雨が上がったら、田んぼを回って様子を確認し、稲刈機を整備しておいた方が良さそうです。先週末は法事があり、時間が取れませんでしたが、父が白菜の苗を植えてくれました。また合間に少しだけ畑を準備出来たので、法蓮草など野菜の種も蒔きたいし、白菜の苗も追加で植えたいところです。やりたいことが多過ぎるので、時間との相談になりそうです。

 まずはお米の収穫の準備ですが、トラクターが壊れているのでトラクターで駆動する脱穀機も動きません。脱穀機の手当もしておかねば。また一段落したら、わが家の測定機でも作物の線量を量ってみたいものです。精度は低いので役に立つ結果が出るかはわかりませんが、手軽に簡単な測定が出来れば安心です。農協の測定では、この地区の米からは放射能は検出されなかったそうです。でも一般に米の測定は精度が悪いようです。米やジャガイモなど、沢山作っている作物は、専門機関で精度の高い測定をしてもらおうと思っています。面倒で困ったことですが、測る以外に知る方法が無いので、何でも測ってみるしかありません。

塩田平便り:大根と野沢菜の芽が出ました

 塩田平は残暑でかなり暑い日が続いています。周囲は稲刈の準備に入っているようですが、忙しくて自分の田んぼを見に行く暇がありません。小さな田んぼがいろんな標高に点在しているので、生育もまちまちです。幸い家の近くが一番時期が早いので、そこを見ていれば準備は間に合います。稲刈まではもうしばらくかかりそうですが、それまでに雑草を刈ってしまいたいところ。ところが残念ながら忙しく、9月前半に田畑に行けた日はごくわずか。それも秋冬野菜の種蒔きで今しか蒔けないものを蒔くだけで精一杯なので、田んぼまでは全く手が回りませんでした。野菜も作らねばならないので、米のある程度の減収は受け入れねばなりません。

 9月に入って雨が少なかったので、野菜の芽が出るか心配だったのですが、幸い蒔き終わった大根と野沢菜の芽が出てくれて、一安心です。キャベツの苗は少し植えましたが、白菜の苗はこれからです。少し遅れ気味ですが、まだ何とか間に合うでしょう。と言いながら、まだ当分は畑に行く余裕がありません。父が野菜作りにも慣れて来たので、白菜も最低限の植付けはやってもらえそうです。被災地のことも考え、農地を出来るだけ無駄にしないように作物を作りたいのですが、時間的に追いつけず、ある程度は諦めなければなりません。でも10月に植えて年を越して栽培出来るものもあるので、余裕ができれば沢山植付けたいと思っています。

 今年の米作りの反省は、天候の急変や管理のまずさで、計算をはるかに越える雑草が生えてしまったことです。そうでなくても時間が無いのに、草対策でかなりの時間を取られてしまいました。それでもまだ田んぼは草だらけです。お布団農法と言う、綿マルチを田んぼ全面に敷き詰める農法でお米を作っています。うまく行くと、ほぼ1本も雑草が生えずに収穫を迎えることができます。実際は、まだまだ完成された技術とは言えません。抑草に成功しても、収量が少なかったり、倒伏したりと、色々な問題があります。それでも今年も1枚の田んぼはほぼ草が生えませんでした。

 大量の雑草が生えた原因は、用水から大量の雑草の種が流入してしまったことです。子供に水の管理を頼んで失敗したり、5月という予想外の時期に来た台風に対応する時間が無かったり、隣の田んぼが盛り土をして駐車場になった影響で水路から例年の何倍もの水が流れ込んだり、猪に綿マルチをぐちゃぐちゃにされたりと、田んぼによってそれぞれです。不可抗力もありますが、予想出来ていれば防げたものもあります。用水からの種子の流入は、水口と呼ばれる水の取り入れ口の構造を変えれば防げそうです。家を建てる時に配管は散々やったので、その経験を生かして細いパイプから取水して表層水が流入しないようにすればかなり防ぐことができそうです。

 今年は原発事故でスタートから出遅れてしまったわが家の農業ですが、冬の間にちゃんと準備して、来年は収量を確保したいと思っています。忙しいのは来年も同じでしょうが、今年は全てが遅れていたので、計画的な栽培が出来ませんでした。来年は栽培計画を立てて着実にやって行けるようにしたいものです。ネギなどは、10月から苗作りを始める必要があります。今すぐ全ての計画を立てる必要はありませんが、そろそろ来年の計画も立て始めなければなりません。目の前の作物の世話も追いついていないわけなので、なかなか厳しいところもありますが、安全な作物と日本の自給率向上に努めたいと思います。そうそう。農協から、米から放射能不検出の連絡が来たのも良いニュースでした。

お手伝いで種蒔きが進み、ほっと一息

日に日に秋らしくなってくる塩田平です。周りの稲がみな穂を垂れるようになって来ました。ついこの間まで、7時近くまで明るかったような気がするのですが、6時過ぎると暗くなって良く見えなくなって来ます。朝も5時半位まで明るくなりませんが、早朝以外は暑くて作業出来ないということがないのはありがたいことです。ただ、出かけている間は良い天気だったようですが、先週は雨がちの日が多く、なかなか機械を畑に入れることができませんでした。秋冬作の種蒔きの限界が近づいているのですが、台風で被害を受けている地域を考えれば、雨くらいは我慢すべきなのでしょう。

 

わが家の田んぼは直播きで時期も遅れたため、周りより大分成長が遅れています。それでも穂が出来始めましたので、収穫まで辿り着きそうです。ただ、谷間の標高の高いところで、一番遅く敷いたお布団は、まだ稲の花が開花したばかりです。ほんの1畝程度なのですが、この部分の収穫はあきらめることになるかもしれません。お布団農法は根が弱くなりがちで、台風の強風で倒伏してしまった田んぼが多かったため、週末に全部の田んぼの水を抜きました。少しでも立ち上がってくれると良いのですが。忙しいこともあり、どうしても対応が後手に回ってしまいがちです。

 

それでも、講演会でお手伝いをお願いしたのが功を奏し、色々な人が農業の手伝いに来てくれました。しかもお手伝いに来てくれた方の中に、昔有機稲作を20年やっていたという方がいて、色々教えてもらうことができました。効率や見切りに対する視点が違い、勉強になります。これまで米は野菜のついでに、自家用だけ作っていたので、放任栽培に近かったのですが、今年は少しでも収量を上げたいと思っています。作業効率や、収量が低くなりそうなら早期に諦めるなどの、プロの視点は重要です。農業も選択と集中で、今年の収穫は諦めて、来年の作業を楽にするための作業だけに集中するなどの判断も必要になるそうです。

 

手伝ってくれた皆さんのおかげで、先週家の周りの畑の収穫などが進み、場所が空きました。父もキャベツなどの苗を植えてくれました。残念ながら雨でトラクターを減反田に入れることができず、植付けや種蒔きが出来たのは一部でしたが、肥料を撒くことは出来ました。週末大きい方のトラクターのエンジンをかけてみたのですが、やはりクラッチは固着したままでした。何とか動かすことは出来るので、減反田に持って行き、最低限の部分だけ耕しました。さすがに小型トラクターの4倍位早いのですが、定速で動かし続ける以外のことができないので小回りが利きません。耕し残した部分も出ましたが、まあ良しとしましょう。

 

耕起し終わったので、早速畝立てして種蒔きを、と思ったのですが、また雨。畝立てに使う管理機は畑の水分が多いとはまってしまいます。仕方がないので合羽を着て大豆や米の草取りをしていましたが、種蒔きが遅れているので気が気ではありません。やっと雨が上がったので、機械を入れ、種蒔きが出来るようになりました。父が大根の種を蒔いてくれている間に、白菜定植用のマルチ張りをし、野沢菜の種を蒔きました。しかし今度は1週間以上好天が続くようです。種蒔きをしても、雨が降らなければ芽が出ません。大根の種蒔きも終わっていませんし、白菜の定植もこれからですが、種蒔きが進みつつあることで、何となく一安心という気分がしてきました。

三陸、女川に行って来ました

たまたま機会があり、先週仙台から津波の被害が大きかった石巻、女川町、女川原発を見て来ました。女川原発は 13.8メートルの津波にも耐え、冷温停止出来ました。ただ実際のお話を伺ってみると、14.8メートルあった敷地が地震で1メートル沈下し、そこを津波が襲ったので、敷地の外周まで海水が来ていました。もしもう1メートル沈下していたら、もう少し津波が高かったら、建屋に海水が流れ込んでいたかもしれません。ただ女川原発では、海水ポンプ類も14.8メートルの敷地に掘られたピットの中に収容されているので、津波にさらわれる心配はなさそうでした。

 

津波には耐えましたが、地震で配電盤の一つがアーク火災を起こし、海水取水口から浸入した海水に6基ある非常用ディーゼル発電機のうち1基が水没しました。5系統あった外部からの受電系統のうち、4系統が失われ、維持出来た外部電源は1系統だけでした。補機用の重油タンクも津波で流されるなど、危機一髪の状況でした。それでも、外部電源も維持出来、非常用発電機も生き残ったので、無事停止出来ました。実は東海村の第二原発も、一時は全交流電源を喪失し、危機一髪でした。福島第1の情報は不十分とは言えボツボツ流れて来ますが、それ以外の情報は陰に隠れて出て来ません。情報収集に努力する必要がありそうです。

 

三陸最大の漁港で豊富な魚種の水揚げを誇った石巻も、ほぼ壊滅状態でした。東北電力の方の話では、震災前石巻漁港には140社の水産加工会社があったそうですが、電力を復旧して以来今日まで、通電の申し込みは8件しかないそうです。仮設で漁港の営業をはじめたと聞きましたが、小学校の運動会で使うようなテントが2つ並んでいるだけでした。瓦礫とヘドロの撤去は終わったようですが、道路からそこかしこにうずたかく積まれた瓦礫の山が見えました。亡くなった方が多かった地区は片付けこそ進んでいる物の、かろうじて立っている建物もみな無人で、復興までの道のりは遠そうでした。

 

出張や東北に行ったこともあり、また週末、毎年行っている地域の小学生のキャンプのボランティアもあったので、1週間ずっと出かけることになってしまいました。幸い前の週に原発からの身の守り方を講演したとき、お手伝いをお願いしたら、前後に何人かの方が手伝いに来てくれ、苗の植付けや種蒔きが大分進みました。福島へも野菜を段ボールで5つ送りました。継続的な支援が出来るようにしたいものですが、うちで作っている野菜では限界があります。皆の力を合わせる必要がありますが、そのためには人のつながりが必要です。少し時間がかかります。

 

農業の方は秋冬作の準備が待ったなしです。幸い種蒔きで一番時間がかかる玉葱の種蒔きを皆さんが手伝ってくれ、何とか8月中に蒔き終わりました。遅れていたジャガイモの収穫も終わり、育てている白菜の苗を植える準備にかかれるようになりました。いずれにせよ秋冬作の種蒔きの限界が次の週末です。台風が足踏みを続けてくれれば、何とかなりそうです。その代わり米や大豆の草取りが出来ません。少しいもち病も出てしまって収量が心配ですが、こちらは運を天に任せることにして、まずは種蒔きに専念です。

草刈どころではなく種蒔きに専念

塩田平のお盆は暑かったのですが、その後過ごしやすくなって来ました。8月前半は雨が少なめだったのですが、夜間にそこそこ降り、昼間は好天で雑草が良く伸びました。先週までは、時間があればひたすら草刈していたのですが、この1週間ほど雨がちでした。雨が少ない時期なので、ありがたいことではあるのですが、畑での作業が出来ません。そのまま8月下旬に入ってしまいました。秋冬作の種蒔きの多くは8月中に終えねばなりません。困ったことに、出張や東北電力女川原子力発電所の視察、キャンプのボランティアなどの予定が入っていて、下旬は7日間連続で不在です。

 

田んぼや大豆畑の除草をしなければならないのですが、本当は8月の上旬に蒔きたかった種などもあります。種蒔きをしないと冬場の食料に困ります。大豆とお米の減収を受け入れることにし、雑草対策はあきらめることにして、種蒔きを優先することにしました。種蒔きをするにも、まずはその場所の草を刈り、肥料を入れて耕さなければなりません。お盆開けに知人が何家族か子供連れでジャガイモを掘りに来てくれたこともあり、ジャガイモを作っていた減反田が8割ほど掘り終わっています。とりあえずここで冬野菜を作ることにしました。

 

1畝は耕せたのですが、その後ずっと雨です。1日雨が降らなかった日にトラクターを入れてみたのですが、ドロドロになってしまいました。減反田は粘土質なので、水が抜けにくいのです。最初に耕した畝にセット玉葱と人参の種を蒔いたら、もう場所が無くなってしまいました。乾燥にはまだ時間がかかりそうです。直播き出来る野菜は直播きの方が手もかからず良く育つのですが、仕方ないので白菜とキャベツは苗作りをすることにしました。キャベツは移植した方が良く育つので、悪いことばかりではありませんが、手がかかるので、その分大豆の草を取る時間が無くなってしまいます。

 

大根と玉葱の苗も8月中に種を蒔かねばなりません。畑の方が排水が良いので、小雨の中2mほどに伸びた草を刈り、トラクターを入れて軽く耕しました。こちらは何とかなりそうです。大根の種蒔きの予定だったのですが、減反田に蒔く予定だった玉葱の方が急ぎます。肥料の量が少し違うのですが、気にしていられません。大根予定地に玉葱の苗を蒔き始めました。幸い知人が手伝いに来てくれ、3人で種蒔きをして、特に急ぐ早生の玉葱の種蒔きがほぼ終わりました。畝を準備したので、出張中でもパートナーが種蒔きを続けられるので、主力の晩生の玉葱の種蒔きも進みそうです。

 

福島の団体から、支援の野菜を送って欲しいとの2度目の要請が来ました。福島の子供達の口に入るなら作ったかいがあるので、沢山送りたいところですが、残念ながら夏の端境期で葉物がほとんどありません。夏前には沢山作ったのですが、その時はまだ福島と連絡が取れていなくて、大分野菜を駄目にしてしまいました。それで種蒔きを抑えていたのが失敗でした。幸いじゃがいもや玉葱の収穫が終わっているので、そちらを中心に送る予定です。秋に向かっては、そんなことにならないよう、沢山種蒔きをしたいと思います。

間もなく稔りの季節

引き続き暑い塩田平で、暇さえあれば草刈の毎日です。塩田平の田んぼは稲の花盛りです。花びらが無いのできれいというものではありませんが、もうすぐ米が穫れそうだな、という実感が湧いて来ます。わが家の田んぼも、一般的な苗を植えた部分と、早生種の直播きは出穂して花が咲いています。普通の品種は、直播きで時期が遅れているため、出穂はこれからです。田んぼによって、充分分けつしている田んぼ、分けつが今一つの田んぼ、肥料が多過ぎた田んぼ、足りなそうな田んぼ、と色々あります。昨年大豆を作った田んぼは、残肥が思ったより多かったのか、色が濃くなってしまい、少しいもち病が出ています。

 

お盆ということもあり、周りの人達が草を刈って田畑をきれいにしています。ご先祖様が帰って来た時に、荒らした土地を見せるわけにいかない、ということでしょう。わが家の場合、ご先祖様が帰って来るわけではありません。でも周囲の皆さんはとても気にしているので、時々は刈る必要があります。お借りしている田畑が多いので、荒らしていると地主さんに怒られてしまい、貸してもらえなくなると大変です。お盆前になったので、稲と大豆の除草は後回しにして、近くの畑の草を刈りました。畑や農道に生い茂っていた草を刈りました。

 

玉葱後、ジャガイモの周囲、そして薩摩藷とカボチャの草を刈りました。必要最小限ですが、田の畦草も刈りました。刈り終わったところに地主さんの家族が訪ねて来たりすると、一応間に合ったかなと、ちょっとほっとしたりします。さらに自宅の近くの自家用野菜の畑の草刈もしました。こちらは普段は父が面倒を見てくれているのですが、8月上旬暑さで体調を崩した間に、雑草がはびこってしまったのです。3メートル近い雑草に埋まってしまった畑もありましたが、除草機の修理が出来たので、何とか刈ることができました。こうした場所の草を刈っても、必ずしも収穫が増えるわけではないので、どうしても後回しになっていました。

 

暑さが続いているので、ジャガイモも掘らねば傷んでしまいます。それなりの時間をかけているのですが、まだ半分しか掘れていません。収量は目標の8割程度で、まずまずといったところです。色々な植え方をしてみたのですが、ウイルス病による被害の影響で、残念ながら植え方の評価はあまりうまく出来なさそうです。それでも、これまでより詰めて植えても、株間を狭くしても、出来に影響が出ないことは確認出来ました。また、大きめの種芋を使えば芽掻きも不要になるようです。この結果を反映させれば、来年はこれまでよりさらに省力で、さらに収量が多くなりそうです。

 

収穫と言えば、メロンとスイカも収穫しました。両方とももっと早く収穫すべきだったようで、既に過熟の物も出ていました。でも、思ったより良い出来のメロンとスイカもあり、家族で楽しみました。夏野菜もピークを越え、そろそろ秋野菜の種蒔きに手を着けていなければならない時期です。困ったことに雑草対策と収穫だけで手一杯で、全く進んでいません。幸い友人が手伝いに来てくれるので、その時にお願いすることにして、種だけ買って来ました。米と大豆の一部は減収を受け入れなければ、秋以降のスケジュールが間に合わないようです。もう少し手をかけられれば何となる、と思ってしまうのが失敗のようで、農業にも選択と集中が必要なようです。

暑さの夏に安心したり困ったり

 8月初めの涼しさは影を潜め、塩田平大変な暑さが続いています。それでも朝晩は涼しいので、他の地方よりましなのでしょう。本当は秋野菜の種蒔きを始めなければならないのですが、雑草との闘いが続いていて、そちらまで手が回りません。暑いので、草刈も熱中症と背中合わせです。毎日5時台には起きて、すぐに外に飛び出して草を刈っています。先週末、土曜日は何とか1日草刈が出来たのですが、日曜日はあまりの暑さに午前中でダウン。月曜からは仕事があることもあるのですが、たとえ仕事が無くても10時にはもうこれ以上無理、という暑さになってしまいました。

 暑いべき時期には暑くなってくれないと、作物もできないので、暑いことは安心ではあるのですが、これだけ暑いと、まだ掘っていないジャガイモが熱で傷んでしまうので心配になります。先日村の暑気払いがあったのですが、その時も皆から、「早く掘らないと傷むぞ」とアドバイスされました。残念ながら時間的に掘る余裕がありません。今年は3品種作ったのですが、それぞれ1畝ずつは掘ってみて、収量を確認しています。主力の男爵は幸い今年初めて試した植え方の効果があり、この地方の平均収量以上の収量でした。残念ながら他の2品種は傷んでいる芋が多く、1-2割下回ってしまいました。

 芋が1株全部腐っていることもあり、3-4割は傷んでいる感じです。近所の人が作っている芋も痛みが多い様で、これまでに5人から「ジャガイモはどうだい」と聞かれました。こんなことは初めてです。話をしてみると、やはり腐りが多いとのこと。近くの幼稚園では、園児達が芋掘りをしたら半分以上腐っていたとのことで、かわいそうなことでした。早く掘った人も腐っていたとのことで、暑さや雨による多湿のせいではなく、ウイルス病がはやったようです。病気には天候も影響するので、天候が原因とも言えます。あまり掘らないと発芽してしまうこともあるので、お盆にでも掘らねばなりません。

 何とか自走式の草刈機を1台修理したので、厳しい暑さを避けて朝晩草を刈り始めました。大面積は機械に頼らねば何ともなりません。もう1台の大きい方の草刈機も分解中で、焼き付いたベアリングを交換してもらったので、間もなく復帰出来る予定です。これで少しでも草を押し返せればと思っています。会社の人が東京から手伝いに来てくれたり、近くの人が手伝いに来てくれたりして、雑草対策は何とかなるかも、という状態です。次の種蒔きも必要です。生産量を最大化することが目的なので、バランスを取るのが難しいところですが、何とか時間を作りたいと思っています。