今年は暖冬?

 今年稲刈をしていて気付いたことがあります。

稲の根元に・・・

 写真、何だか分かりますか?

 写し方が下手なので分かりにくいかもしれませんが、バインダーで刈った稲束の根元です。藁の1本に、カマキリの卵が付いています。

 この束だけでなく、いくつかの束の、根元の方にカマキリが卵を産んでいるのに気がつきました。バインダーの刈り取り高さは5センチ位なので、地上から10センチ以下にカマキリが沢山卵を産んでいることになります。

 カマキリは雪の深さを予知することができ、雪が深い年は草の高いところに、雪が少ない年は草の低いところに卵を産む、という説があります。本当かどうか検証したことはありませんが、もし当たれば、今年は雪が少なく、暖かい冬ということになります。

 温暖化の影響だと困ったことですが、色々と遅れが出てしまった今年のわが家の農業としては、暖かい冬は大歓迎です。種の蒔き遅れや苗の成長不良を取り返すことができるからです。

 暖冬を期待して遅れ過ぎると、冬に向かう作物は全滅してしまうので、あまり期待しないようにしなければ行けませんが、ついつい期待してしまうのでした。

父に稲刈手伝ってもらいました

稗を刈るだけで午前中が終わってしまったのですが、刈り終わった稗は半分以下です。午後は父を医者に連れて行ったのですが、医者から帰って来てから、父が稗刈りを手伝ってくれました。

助っ人をお願い

父は82歳ですが、幸い元気です。足腰の衰えはあるものの、わが家の畑の除草の主戦力です。田んぼも水を抜いて乾燥しているところの手刈りなら作業も簡単なので、戦力アップです。

2人でひたすら稗と稲を刈りましたが、完全倒伏している稗と稲を選り分けねばならないので、なかなか進みません。それでも倒伏部分を刈り終わり、稲が立っているところにバインダーが辿り着けるようになったところを刈り取り、稲架を立てるところまで辿り着きました。

何とか稲架を立てるところまで辿り着きました

でもここまでで暗くなってしまいました。今週は気温が低く、谷間の田んぼなので、日が落ちると寒風が身に染みます。残念ながら稗に阻まれて3日目に突入することになってしまいました。バインダー紐を買いに行って、明日に備えましょう。

稲刈ならぬ稗刈り

 大量の稗が稲ごと倒伏しているので、稲刈が出来ません。最初は稗だけを鎌で刈り取って稲を救出し、バインダーで稲刈しようと持っていました。

倒伏が激しく刈り取り不能

 稗を刈り取ったのですが、稲の倒伏が激しく、バインダーで刈るのが難しい状態です。写真でもまだましな方で、田んぼに張り付いてしまっている稲も沢山あります。

 稗が大量発生して全面倒伏しているところは、そもそも稗だけ刈って稲を残すのは大変で時間がかかることが分かって来ました。試行錯誤の末、全部手刈りして稲を選り分けた方が早いことに気付きました。

刈り取った稗

稗の山また山

 結局午前中は、稗を刈るだけで終わってしまいました。午前中一杯かかって刈り終わった面積がこの程度でした。

全面手刈りした部分

稲刈2日目

 昨日に続いて青木の田んぼの稲刈です。午後は父を医者に連れて行く予定なのですが、午前中だけで終わるかどうか。

朝の田んぼの様子

 田んぼに到着した時の様子です。左側の田が大きく、右に一段下がって1/3位の大きさの田があります。左側の1枚を昨日刈りました。この1枚には3種類の米が並んでいます。右側がお布団農法の極早生、真ん中がお布団農法の普通種、左側が普通のコシヒカリの苗を田植えした所です。稲刈出来る状態になっているのは、極早生の稲だけです。

 お布団(種子入りの布マルチ)を敷いたのが6月初めになってしまったので、極早生を敷いたのですが、ここはわが家の田んぼの中でも標高が高い方。さすがに直播きは厳しいと思って極早生を敷きました。右側の小さい方の田んぼから敷き始めたのですが、大きい方の1/3敷いた所で極早生のお布団が無くなってしまいました。

 一昨年作ってくれた人が低温障害がひどかったと言っていました。人が田植を終わってから直播きでは、普通種では積算温度が取りきれない心配がありました。苗はまだ入手出来たので、普通の田植をすれば確実なのですが、有機農法で除草剤を使わないので、草取りが大変です。この田は10年以上耕作放棄されていたのを2年前に一度作り、昨年も耕作放棄してしまっているので、雑草の種子が大量にあります。慣行の田植では草を取りきる自信がありません。

 他の田んぼに植えた普通種のお布団(布マルチ)の使いかけが何本かありました。作業の途中雨に当ててしまい、来年使えるか分かりません。お布団はそれなりに高価なのですが、これならそれほどもったいなくありません。駄目元でそれを敷いたら1/3に敷くことができました。残りの1/3は田植機で田植をしました。苗箱わずか2箱の小さな田植です。

 予想通り田植をした部分は雑草に悩まされました、動力除草機を数回かけた他、背が高くなってしまった草には何回か田車や手取り除草もしましたが、それでも草だらけになってしまいました。お布団の方も台風の時に水路から雑草種子が大量に流入しましたが、手で拾うだけでそこそこ抑草できました。

 秋になってみると、極早生、普通種、田植とも、ちゃんと実を付けてくれました。お布団敷きの遅れも、低温障害も、問題無かったようです。成熟期が違うので、色は違いますが、順調に稔ってくれています。

 水口に小規模ですが遊水池を作り、20メートルほど水路を引き回してから田んぼに入れるようにして、少しでも水温を上げるようにしたのが良かったようです。また、下の段には最初直接水を入れていたのですが、上の段から入れるようにして、水温を維持しました。積算温度は昨年とそれほど違わないと思いますので、水管理で対応できる程度だったようです。

ただ、下の田んぼは稗の種子が大量に入ってしまい、水の流れにそって大量の稗が生えてしまいました。

バインダーの周りは完全倒伏

 バインダーの周りは特に稗が多かったところで、巨大化して倒伏した稗に稲が巻き込まれ、完全にぺったんこになってしまっています。それでも稗の被害は田んぼ全体の3割位ですが、さて、どうやって刈ったものやら。

稲刈初日から苦戦

 早速刈り始めます。

稲刈開始

 バインダーというのは結束機、つまり「結ぶ機械」という意味です。稲を刈ることより、結んで束にする方が重要なのです。鎌で稲刈をやってみれば分かりますが、刈るより結ぶ方に時間がかかります。人が刈る以上のスピードで稲刈と結束の両方をやってくれる素晴らしい機械です。

 バインダー紐という専用の紐があるのですが、準備する時間がありませんでした。去年の残りの使いかけの紐を持って来たのですが、早速絡まってしまいました。何とかほどいて刈り始めたのですが、うまく結束してくれません。結束ミス続出です。

 結べても、緩くて使い物になりません。結束ミスが多いと、手作業で結び直すことになります。時間がかかって仕方がありません。結束機構に油を注したり、紐の張力を調節して強くしたりしているうちに、何とか結束出来るようになりました。

 早速刈り始めましたが、倒伏している場所や、雑草が多いところはうまく刈れません。雑草の稗が伸びると枯れて倒伏してしまいます。稲をに道連れに倒伏させ、刈れなくなってしまいます。それでも何とか1枚が終わりました。残念ながら既に夕方です。

1枚目の田んぼがひとまず終了

 下のもう1枚の田んぼも、今刈ったのと同じ位の面積があります。とても今日は終わりません。とにかくバインダーを下の田んぼに降ろしました。こちらは水が抜けていない部分がかなりあります。

激しく倒伏している

 この田んぼは稗が大量に生えてしまいました。せっせと草取りをしたのですが、ちゃんと取ったところはちゃんと稲が育ち、充分取れなかった所は稗が優勢になってしまい、全く手が回らなかった所は稲が雑草に圧倒され、巨大化して倒伏した稗の下敷きになってしまいました。

 稗が絡まっているとバインダーで刈れないので、稗を刈り取りながら刈ることにしましたが、外周を半分回った所で暗くなってしまいました。明日朝から続きを刈ります。
 

稲刈始まりました

 昨日講演会が終わり、準備から開放されたので、稲刈に取りかかりました。先週末ではちょっと早かったのですが、いくつかの田んぼではそろそろギリギリです。出来れば今日3枚刈ってしまえればラッキー、と思っていたのですが、そううまくは行きませんでした。

 この田んぼは、早生と普通種の布マルチと田植が、それぞれ1/3ずつ植わっています。品種は全て同じコシヒカリです。

稲刈前の青木の田んぼ

 この田んぼは最後に追加で作ることにしたので、準備が遅れてしまいました。早生じゃないと難しいかもと思ったのですが、早生の布マルチが途中で終わってしまいました。通常の田植なら間に合うのですが、有機栽培で除草剤を使わないので雑草対策が大変です。余っていた半端な普通種の布マルチをあるだけ使ってしまい、残りに田植をしたのですが、ちょうど1/3ずつになりました。

 幸い3つとも収穫に漕ぎ着けられそうですが、生育が違うので、3回にわけて稲刈をしなければなりません。最初に良く考えておけばよかったと思っても、後の祭りです。今日は早生の布マルチの稲を刈りました。

バインダー(稲刈機)

 バインダーを畦に降ろします。左側の田んぼの1/3と、右側にも同じ位の田んぼがあります。今日はこの2枚と、できればもう1枚、別の田んぼも刈ってしまいたいと思っています。ただ、これまで使っていたバインダーが去年壊れてしまい、今日使うのは、予備に買っておいたあまり調子の良くない機械です。先週キャブレターをオーバーホールしてエンジンは動くようになりましたが、実際に使うのは今日が初めてです。うまく行けば良いのですが。

塩田平便り:塩田平は稲刈真っ盛り

 塩田平は稲刈のシーズンに入りました。雨の影響を避けるために、先週の台風前に稲刈をした田んぼもありましたが、家の周りで稲刈が本格化したのは先週末からです。塩田平の3割位の田んぼで稲刈が終わったようです。今度の週末にはほとんどの田んぼの稲刈が終わるでしょう。ただ残念なことに、台風で7割位の田んぼで稲が倒伏してしまいました。わが家の田んぼも5枚のうち3枚がほぼ倒伏してしまいました。倒伏すると機械でうまく稲刈することが難しくなる部分が出てしまうので、稲刈が大変になります。それでも地面が充分乾燥してくれれば機械の操作もしやすいのですが、この時期は雨がちなので、稲刈の日をいつにするかで頭を悩ます日々です。

 稲刈の日が早過ぎるとお米が充分育っていませんし、遅過ぎると大きくなり過ぎて割れてしまい、味が落ちてしまいます。一般的には9割以上のお米が充分育った、つまり籾の色が緑色から黄色に変わってから稲刈をします。先週末、3つの田んぼから稲穂を取って来ました。田んぼによって成長が大分違いましたが、早い田んぼでも黄色くなった籾は8割位でした。次の週末から稲刈を始めることができそうです。でも直前に大雨が降って田んぼに機械を入れられないこともあります。雨が降りそうな場合は、少し早くても刈ってしまうことになります。今週末もう一度稲穂を集めて確認して、稲刈のスケジュールを立てる予定です。

 吹いた風を考えると、倒伏範囲が広過ぎますので、風だけでなく、今年の天候の影響も大きそうです。通常の倒伏は肥料過多、つまり収量を上げようと肥料をやり過ぎた結果、茎が伸び過ぎてしまって根が支えきれなくなって起こります。わが家のような有機農法では、肥料をやり過ぎることは珍しいのですが、田んぼの1枚で稲の葉の色が濃くなり過ぎてしまいました。過肥の症状です。昨年減反で野菜を作った時の肥料が予想より沢山残ってしまったようです。稲に必要な肥料は野菜の2割位です。予想通り倒伏してしまいました。

 ただ、別の肥料が少なめの田んぼも全面倒伏してしまいましたので、肥料だけでなく天候の問題もあったようです。今年は雨が良く降ったので、畑の雑草の伸びも盛んでした。お盆前に一通りの畑の雑草を刈りましたが、1カ月後にはもう腰まで雑草が茂っていました。夏の暑い時期は雑草も元気が無くなる物なのですが、今年は違ったようです。稲も同じで、どんどん伸びてしまって倒伏したのでしょう。雑草の方は、手伝ってくれる人がいたので、主な畑の雑草はもう一度刈りましたが、大豆畑は広過ぎて草刈が追いついていません。稲刈の準備で田んぼの草を刈らねばならないので、残念ながら大豆は諦めることになりそうです。

 人に貸した機械がみんな不調なので、先週末はバインダー(稲刈機)の予備機を引っ張り出し、キャブレターをオーバーホールしました。幸いエンジンはかかり、稲刈に間に合いそうです。脱穀機も使えないので、安い中古の機械を群馬県まで買いに行きました。これで何とか稲刈が出来そうです。お米以外は父任せで、野菜の種を蒔いてもらっ足り、苗お植えてもらっています。仕事の合間に苗が足りない部分に白菜を追加で植えたり、田んぼの雑草や畦の雑草を刈るなどしていますが、なかなか追いつきません。でも稲は強いし、雑草ごと稲刈してしまうことも出来ますので、まあ何とかなるでしょう。

塩田平便り:塩田平は稲刈真っ盛り

 塩田平は稲刈のシーズンに入りました。雨の影響を避けるために、先週の台風前に稲刈をした田んぼもありましたが、家の周りで稲刈が本格化したのは先週末からです。塩田平の3割位の田んぼで稲刈が終わったようです。今度の週末にはほとんどの田んぼの稲刈が終わるでしょう。ただ残念なことに、台風で7割位の田んぼで稲が倒伏してしまいました。わが家の田んぼも5枚のうち3枚がほぼ倒伏してしまいました。倒伏すると機械でうまく稲刈することが難しくなる部分が出てしまうので、稲刈が大変になります。それでも地面が充分乾燥してくれれば機械の操作もしやすいのですが、この時期は雨がちなので、稲刈の日をいつにするかで頭を悩ます日々です。

 稲刈の日が早過ぎるとお米が充分育っていませんし、遅過ぎると大きくなり過ぎて割れてしまい、味が落ちてしまいます。一般的には9割以上のお米が充分育った、つまり籾の色が緑色から黄色に変わってから稲刈をします。先週末、3つの田んぼから稲穂を取って来ました。田んぼによって成長が大分違いましたが、早い田んぼでも黄色くなった籾は8割位でした。次の週末から稲刈を始めることができそうです。でも直前に大雨が降って田んぼに機械を入れられないこともあります。雨が降りそうな場合は、少し早くても刈ってしまうことになります。今週末もう一度稲穂を集めて確認して、稲刈のスケジュールを立てる予定です。

 吹いた風を考えると、倒伏範囲が広過ぎますので、風だけでなく、今年の天候の影響も大きそうです。通常の倒伏は肥料過多、つまり収量を上げようと肥料をやり過ぎた結果、茎が伸び過ぎてしまって根が支えきれなくなって起こります。わが家のような有機農法では、肥料をやり過ぎることは珍しいのですが、田んぼの1枚で稲の葉の色が濃くなり過ぎてしまいました。過肥の症状です。昨年減反で野菜を作った時の肥料が予想より沢山残ってしまったようです。稲に必要な肥料は野菜の2割位です。予想通り倒伏してしまいました。

 ただ、別の肥料が少なめの田んぼも全面倒伏してしまいましたので、肥料だけでなく天候の問題もあったようです。今年は雨が良く降ったので、畑の雑草の伸びも盛んでした。お盆前に一通りの畑の雑草を刈りましたが、1カ月後にはもう腰まで雑草が茂っていました。夏の暑い時期は雑草も元気が無くなる物なのですが、今年は違ったようです。稲も同じで、どんどん伸びてしまって倒伏したのでしょう。雑草の方は、手伝ってくれる人がいたので、主な畑の雑草はもう一度刈りましたが、大豆畑は広過ぎて草刈が追いついていません。稲刈の準備で田んぼの草を刈らねばならないので、残念ながら大豆は諦めることになりそうです。

 人に貸した機械がみんな不調なので、先週末はバインダー(稲刈機)の予備機を引っ張り出し、キャブレターをオーバーホールしました。幸いエンジンはかかり、稲刈に間に合いそうです。脱穀機も使えないので、安い中古の機械を群馬県まで買いに行きました。これで何とか稲刈が出来そうです。お米以外は父任せで、野菜の種を蒔いてもらっ足り、苗お植えてもらっています。仕事の合間に苗が足りない部分に白菜を追加で植えたり、田んぼの雑草や畦の雑草を刈るなどしていますが、なかなか追いつきません。でも稲は強いし、雑草ごと稲刈してしまうことも出来ますので、まあ何とかなるでしょう。

塩田平便り:久しぶりの雨の日々

 また大型台風の襲来です。被害が少ないと良いのですが。今年は天変地異が絶えない年のようです。塩田平もかなりの雨でしたが、幸い台風の直撃を免れたので、激しい雨程度ですみました。ただ、朝起きると家の側の減反田に水が溜まっていました。この減反田では、夏にジャガイモを掘った後、大根や白菜などを作っています。減反田はどうしても水が溜まりやすいのです。野菜は過湿に弱いので、9月初めに機械で排水溝を掘っておきましたが、水が入ってみるまでうまく排水出来るか分かりません。今回が初めてのまとまった雨ですが、排水溝を深くし過ぎて外の水路に流れて行かないようです。

 あわてて合羽を着て飛び出し、雨の中流れが悪いところを鍬で掘り直しました。水を側溝へ落とすための溝を1本増やしたのが効果があったようで、雨が収まってくると水が引きました。しばらく雨が降らなかったので、野菜にとっては恵みの雨でもあります。雨を見越して植えた白菜の苗も、これで活着してくれるでしょう。その一方、農作業は出来ません。それに米作りには困った雨でもあります。塩田平では稲刈が始まったばかりです。雨が多いと稲刈の機械が田んぼに埋まってしまうので、しばらくは稲刈が出来ません。わが家の田んぼは水が抜けにくいので、稲刈が出来るのは大分先になってしまいそうです。

 ここ2週間ほど多忙で、ほとんど家に居られなかったこともあり、田んぼの状態を見に行く暇もありませんでした。稲刈の準備もできていませんが、育ち過ぎたり乾燥し過ぎると、お米の品質が下がってしまいます。雨が上がったら、田んぼを回って様子を確認し、稲刈機を整備しておいた方が良さそうです。先週末は法事があり、時間が取れませんでしたが、父が白菜の苗を植えてくれました。また合間に少しだけ畑を準備出来たので、法蓮草など野菜の種も蒔きたいし、白菜の苗も追加で植えたいところです。やりたいことが多過ぎるので、時間との相談になりそうです。

 まずはお米の収穫の準備ですが、トラクターが壊れているのでトラクターで駆動する脱穀機も動きません。脱穀機の手当もしておかねば。また一段落したら、わが家の測定機でも作物の線量を量ってみたいものです。精度は低いので役に立つ結果が出るかはわかりませんが、手軽に簡単な測定が出来れば安心です。農協の測定では、この地区の米からは放射能は検出されなかったそうです。でも一般に米の測定は精度が悪いようです。米やジャガイモなど、沢山作っている作物は、専門機関で精度の高い測定をしてもらおうと思っています。面倒で困ったことですが、測る以外に知る方法が無いので、何でも測ってみるしかありません。

塩田平便り:大根と野沢菜の芽が出ました

 塩田平は残暑でかなり暑い日が続いています。周囲は稲刈の準備に入っているようですが、忙しくて自分の田んぼを見に行く暇がありません。小さな田んぼがいろんな標高に点在しているので、生育もまちまちです。幸い家の近くが一番時期が早いので、そこを見ていれば準備は間に合います。稲刈まではもうしばらくかかりそうですが、それまでに雑草を刈ってしまいたいところ。ところが残念ながら忙しく、9月前半に田畑に行けた日はごくわずか。それも秋冬野菜の種蒔きで今しか蒔けないものを蒔くだけで精一杯なので、田んぼまでは全く手が回りませんでした。野菜も作らねばならないので、米のある程度の減収は受け入れねばなりません。

 9月に入って雨が少なかったので、野菜の芽が出るか心配だったのですが、幸い蒔き終わった大根と野沢菜の芽が出てくれて、一安心です。キャベツの苗は少し植えましたが、白菜の苗はこれからです。少し遅れ気味ですが、まだ何とか間に合うでしょう。と言いながら、まだ当分は畑に行く余裕がありません。父が野菜作りにも慣れて来たので、白菜も最低限の植付けはやってもらえそうです。被災地のことも考え、農地を出来るだけ無駄にしないように作物を作りたいのですが、時間的に追いつけず、ある程度は諦めなければなりません。でも10月に植えて年を越して栽培出来るものもあるので、余裕ができれば沢山植付けたいと思っています。

 今年の米作りの反省は、天候の急変や管理のまずさで、計算をはるかに越える雑草が生えてしまったことです。そうでなくても時間が無いのに、草対策でかなりの時間を取られてしまいました。それでもまだ田んぼは草だらけです。お布団農法と言う、綿マルチを田んぼ全面に敷き詰める農法でお米を作っています。うまく行くと、ほぼ1本も雑草が生えずに収穫を迎えることができます。実際は、まだまだ完成された技術とは言えません。抑草に成功しても、収量が少なかったり、倒伏したりと、色々な問題があります。それでも今年も1枚の田んぼはほぼ草が生えませんでした。

 大量の雑草が生えた原因は、用水から大量の雑草の種が流入してしまったことです。子供に水の管理を頼んで失敗したり、5月という予想外の時期に来た台風に対応する時間が無かったり、隣の田んぼが盛り土をして駐車場になった影響で水路から例年の何倍もの水が流れ込んだり、猪に綿マルチをぐちゃぐちゃにされたりと、田んぼによってそれぞれです。不可抗力もありますが、予想出来ていれば防げたものもあります。用水からの種子の流入は、水口と呼ばれる水の取り入れ口の構造を変えれば防げそうです。家を建てる時に配管は散々やったので、その経験を生かして細いパイプから取水して表層水が流入しないようにすればかなり防ぐことができそうです。

 今年は原発事故でスタートから出遅れてしまったわが家の農業ですが、冬の間にちゃんと準備して、来年は収量を確保したいと思っています。忙しいのは来年も同じでしょうが、今年は全てが遅れていたので、計画的な栽培が出来ませんでした。来年は栽培計画を立てて着実にやって行けるようにしたいものです。ネギなどは、10月から苗作りを始める必要があります。今すぐ全ての計画を立てる必要はありませんが、そろそろ来年の計画も立て始めなければなりません。目の前の作物の世話も追いついていないわけなので、なかなか厳しいところもありますが、安全な作物と日本の自給率向上に努めたいと思います。そうそう。農協から、米から放射能不検出の連絡が来たのも良いニュースでした。