玉葱の元肥散布

 やっと肥料散布まで辿り着きました。玉葱は5畝位作るので、肥料も沢山要ります。反当成分量で、窒素25キロ、リン酸30キロ、石灰分として牡蠣殻を40キロ、それにセシウムの吸着を少しでも阻害するために、草木灰を20キロ撒きます。実物は、油粕とグアノです。油粕には窒素が5%、グアノにはリン酸分が23%、石灰も30%含まれています。

肥料は2日前に運んでおきました

 ライムソワーと言う、石灰を撒く道具を耕耘機で引っぱり、肥料を撒きます。

耕耘機でライムソワーを引く

 前は20キロの肥料袋を抱えて振り回していましたが、広い面積は大変です。ほとんどの野菜は、雑草を刈って鋤込めば、油粕だけで作れますが、玉葱はリン酸分が必要で、酸性も好まないので、アルカリ資材も必要です。広い畑に何種類も撒くのも大変ですし、肥料を大きな容器で混ぜ合わせて、撒くためにまた袋に詰め直すのも大変です。ライムソワーの中で混ぜてそのまま撒くので簡単ですし、座っていれば耕耘機が引っ張ってくれます。均等に撒けるので作物も良くできます。

ライムソワーの後ろに撒かれている肥料

 ただ、設定を間違えると撒いた量が少なくて2度撒かねばならなかったり、沢山撒いてしまって肥料が足りなくなったりします。今回もちょっと多く撒き過ぎてしまい、肥料が足りなくなったので途中で補充しました。

肥料補充のため蓋を開けたところ

 残念ながら1枚の畑に撒き終わる前に暗くなってしまいました。残りは明日の作業です。

玉葱の準備で草刈

 昨日に引き続き、玉葱植付の準備です。簡単に言うと、まず雑草を片付けて土壌を露出させます。そこに肥料を撒き、耕します。

 菜摘農園では、これは珍しいプロセスです。というのも、雑草などの植物は畑を肥やす腐植の材料の一つだからです。通常菜摘農園では積極的に草を生やし、それを細かく裁断して、土壌に鋤込みます。多くの作物では、粗大有機物が多い程よく育つからです。ところが玉葱は違うのです。粗大有機物は生育の妨げになるので、直前に鋤込むのは良くありません。

 そこで出来るだけ片付けます。そのためにはまず草を刈らなければなりません。刈払い機で刈った草を集めて片付けたのですが、かなり草が残っているので、さらにハンマーナイフモアで刈ります。

モアで刈り終わりました

 南瓜は隣の畑にも植えてあり、そこも片付けてタマネギを植えねばなりません。こちらは南瓜を探して収穫しただけで、雑草が生えたままです。

南瓜を収穫しただけで草だらけの畑

 もう1カ所、薩摩藷の後にも玉葱を植える予定です。こちらも掘り終わった畝以外は雑草に覆われています。掘り終わっていない畝からは薩摩藷のツルも伸びています。

薩摩藷を掘った跡以外は草だらけ

 薩摩藷は畝の中以外にはできないので、雑草を直接ハンマーナイフモアで刈っても問題ありません。

モアが通った後は雑草が粉砕されて真っ平ら

 ハンマーナイフモアは雑草を刈るだけでなく、細かく粉砕してくれるので、片付けも簡単です。薩摩藷を掘るには、ツルを片付けなければならないのですが、薩摩藷のツルは長くて手で片付けるのは結構大変です。畝にはマルチが張ってあるので、モアで刈るわけにはいきませんが、それ以外のツルは全部モアで刈ってしまいます。

薩摩藷を掘っていない畝の手前は刈り終わった

 来週幼稚園の子供達が薩摩藷を掘りにくるのですが、これで簡単に掘ることができます。次はもう1つの南瓜が植わっていた畑です。

 見つけ損なった南瓜が残っているでしょうから、本当は少しずつ刈払機で刈りながら残った南瓜を探すと良いのです。モアで刈る方がはるかに早いのですが、直接モアで刈ると早過ぎて南瓜を見つける暇がありません。モアは強力なので、南瓜も粉砕してしまいます。でも時間が足りないので、モアで刈ることにしました。刈る前に念のため見つけ損なった南瓜を探しているうちに、暗くなってしまいました。続きは明日に持ち越しです。

モアを移動して、南瓜を探しているうちに暗くなってしまった

稲刈ができなくても畑の世話なら

 今日も稲刈の予定だったのですが、朝から曇りで、昼前に小雨が降り出してしまいました。稲が濡れているとバインダー(稲刈機)に絡まってしまい、うまく稲刈が出来ません。残念ですが稲刈は中断して田んぼから帰って来ました。

 忙しくて田も畑も手が回らず、遅れがちの稲刈を優先していたので、畑に気になることが沢山ありました。家の隣の畑の土を見ると、小雨なのでほとんど湿っていません。普通なら雨でも作業できるのは田んぼで、畑は雨のときに入ると土が締まってしまったり、作物に泥が跳ねて病気が出たりと良いことはありません。でも土がほとんど濡れない程度の小雨なら、畑に入っても大丈夫です。

セット玉葱の畝

 玉葱のセット栽培をしているのですが、植付けが遅れた上に発芽も遅く、予定通り年内に収穫できそうにありません。来春までかかると、分球薹立ちしてしまいます。葉玉葱として食べてもおいしいのですが、その頃には冬越しで作る玉葱の葉玉葱も食べ放題ですので、保温して年内に収穫しようと思っていました。

 「べたがけ」という保温資材を掛けるだけなのですが、その時間が取れません。でも雨で時間が空いたので、これ幸いと保温資材を取りに行きました。

 べたがけというのは薄い化学繊維の不織布です。使い捨てということと、再利用すると分解してバラバラになり土に混ざってしまうので、僕は普段は使いません。もっと厚い繰り返し使える資材を使うようにしています。

 べたがけを使い捨てた方が安くて簡単なので、最近売場に並んでいるのはべたがけが中心です。しまうのに場所も取らないので、家庭菜園には便利かもしれません。べたがけは保温資材として優秀なだけでなく、防虫にも有効です。

 べたがけが手元にあるのは、福島の原発事故でまたプルームが飛んでくるようなことがあった場合、最低限の作物を守るためです。放射性プルームを受けたべたがけは処分するしかないので、一番薄くて資源が無駄にならないものを選んだわけです。そのために幅240センチの広いものを用意していますが、100センチ程度の狭いものから色々な幅のものが売られています。

 放射能が来る前に掛けておいても良いわけで、セット玉葱と隣の野沢菜の保温用に使ってみました。べたがけを掛けるのにかかる時間はわずかですが、セット玉葱のセット球は自家製で発芽しない場合に備えて予備に植えておいたものを移植したり、除草したりもしたので、1時間程度の作業となりました。

2畝を覆ったべたがけ

 普通、マルチやトンネル用ビニールなどのシート状の資材は周囲を土で押さえます。でも僕は時間が無いのと、土は重くて大変なので、周囲に鉄の棒を置いて押さえています。