除草用小型農機の修理

 雨になったので、壊れた農機の修理にかかりました。

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 エアクリーナーを外したところ。農機のほとんどは、エアクリーナーとキャブが共留めになっていて、エアクリーナーを外すとキャブもシリンダーから外れます。

 ほとんど使ってないのですが、買ってから燃料入れたままで何年か放置してしまったので、エンジンがかかりませんでした。プライマリーポンプの破損(経年劣化)と燃料フィルターの固着(燃料入れっぱなしで放置したため)がとりあえず分かっている問題箇所です。

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 プライマリーポンプというのは、ダイヤフラム型キャブレターに起動用のガソリンを送るためのポンプです。写真の手前に2つ並んでいる透明な(だった)ものがそうです。刈払機用パーツを買って来たのですが、幸い同じサイズでした。奥はキャブのダイヤフラム。

 エンジンかかればキャブが自分で吸い込みます。ダイヤフラム型はキャブが動いてもガソリンを供給できる代わりに、普通のキャブみたいに重力で自然にガソリンが流れ込めない(回転したりしてキャブの方が上になったりする前提の設計のため)ので、最初だけポンプで送ってやる必要があります。

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 新しいプライマリーポンプをキャブに組み付けたところ。燃料フィルターは買って来た新しいフィルターと燃料ホースの径が合わなかったため、古いものをオーバーホールして手作りのフィルターを組み込みました。しかしガソリンが流れません。色々やってみたけど全然だめです。他にも悪いところがあるようです。

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 仕方ない。キャブの分解整備です。良く細かい部品を無くすので、キャブを外して家に帰って分解します。駄目ですね、そこら中にガムが溜まっています。燃料の流量を制御するニードルバルブが固着している模様。完全にオーバーホールするしかありません。というわけでバラバラに。

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 パーツを全部クリーニングして組み直しました。

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 農機に組み付けます。古い燃料ホースと燃料フィルターでは燃料供給が今一つだったので、燃料ホースも交換。リターンと色が違っちゃいますが、そんなことは気にしません。ホースを変えたので買って来た新しいフィルターの出番となりました。

 幸いエンジンは軽くかかりました。雨もやんだので早速麦の中耕除草へ。

やっと麦の中耕除草

 今晩から明日にかけて雨になりそうとのことで、慌てて麦の中耕除草をはじめました。麦の下葉が横化しているので、肥切れかもしれません。父に追肥してもらったのですが、土の上に撒いただけで混ぜていないので、肥料効率が悪い状態です。雨の前に土と混ぜておけば効くかも。

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 広いところは管理機で中耕しました。播種機の調整ミスで1条播き損なったところなどなので、管理機が入れる場所はほとんどありません。本当はもっとかんかん照りの日にやって、雑草を完全に枯らした方が良いのです。掻き回しても、雨が降ればまた根が着いてしまうかもしれないからです。

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 父に使ってもらおうと思って買ったのですが、使ってくれないまま放置されていた小型の耕耘機を持ってきました。残念ながらパーツが経年劣化で壊れていてエンジンがかかりません。

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 多分駄目だろうけど、その前に買った機械を持ち出しました。結果は同じ。

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 これが一番最近使った機械(部品取りの管理機の上に載っている)。さすがにこれは動くだろう。

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 駄目でした・・・。部品買いに行って修理していたら夜になってしまいます。三角ホーで手作業でやることにしました。でもやっぱり機械力にはかないません。2割も終わったでしょうか。でも少しでも雨に間に合いました。雨が降ったら機械を修理しましょう。

塩田平便り:麦の芽も出て玉葱の植え付け開始

 塩田平をとりまく山々もすっかり色づきました。幸い必ずしも気温が低いわけではなく、氷点下にもならず、霜も降りない日も結構あります。この1週間は、出張や村の行事が多く、1日塩田平にいることができたのは2日だけでした。出張中に友人が手伝いに来てくれたので、玉葱の植え付けが進めばと期待していたのですが、稲刈が遅れている田んぼの稲架が強風で倒れてしまい、その掛け直しに時間を取られたとのことで、玉葱までは辿り着けなかったとのこと。でも残った南瓜や小豆の収穫をしてくれたので、懸案は大分減りました。稲刈の遅れで他の作業が大幅遅れになってしまい、わが家だけいつまでも終わらない秋の農繁期です。

 稲刈は気になりますが、細かいことを言わなければ米は待ってくれます。冬越しの玉葱やニンニクは遅れ過ぎると全滅してしまいます。週末1日家にいられたので、玉葱のマルチ張りをしました。管理という小型の耕耘機で、マルチャーという機械を付けて引っ張ると、あら不思議、するするとマルチが張られて行きます。手作業だと、3人がかりで1時間に20メートルぐらい張るのが精一杯です。ちょっと強い風が吹くと作業中止です。それが風があっても1人でもっと張れてしまうので、大変便利な機械です。その間に、父とパートナーには玉葱の苗取りをしてもらいました。1列張れればもう植え付けられるので、取り終わった苗を植えてもらいます。

 その間も次の畝にマルチ張りです。ただ、張り始めれば早いのですが、次の列に移るにはかなり時間がかかります。斜めに張り始めてしまうと、向きを直すのも大変です。それに事前に畑を細かく耕しておかなければならないので、不耕起農法では使えません。畑や作物で使い分けることになります。それでも苗を植え付けるよりははるかに速く、暗くなるまでに5畝にマルチを張ることができました。翌日から村の行事で出かけましたが、その間にもう1畝苗を植えてくれていました。父の記録によると、昨年は11/4に玉葱の苗を植えたそうで、例年より1-2週間遅れています。行事から戻って残りのマルチを張り終わり、次の品種の苗を取って、パートナーと一緒に植えました。ここまでで苗の約1/3を植え終わりました。

 引き続き玉葱を植えたいところですが、ニンニクの植え付けも途中で止まっています。困ったことに春先に収穫し損なった株がかなりの数あり、そこから自然に芽が出ています。マルチの小さな穴から、5本も10本も芽が出ているので、このままでは大きくなりません。掘り出して1株ずつ植え直しました。芽が出る前なら簡単なのですが、何倍も時間がかかります。でもせっかく芽が出たのを無駄にしたくありませんし、自然に合わせて成長している株の方が、こちらの都合で好きな日に植えた株より良く成長してくれるのではないかと思います。半日かかって半分しか植え替えられませんでしたが、あと一息なので明日も早起きしなくては。

 心配していた麦の芽も無事に出ました。播種機を使うのも、ユメカオリという品種を作るのも、そもそもこれだけの面積麦を作るのも初めてだったので、ちゃんと発芽するか心配していました。機械蒔きの場合、砕土率や播種深度は機械任せになってしまい、芽が出てくれるまでちゃんと調整できて蒔けているか発芽するまでよくわからないのです。1枚目は芽の出方に、かなりムラが出来てしまいました。2枚目は1枚目でいろいろ調整してからかかったので、大体揃って発芽してくれました。1枚目は、もう少し待ってみても発芽しないところは、手作業で追い蒔きすることになりそうです。いろいろと遅れていますが、白菜などの冬野菜も大きくなってきました。それなりに何とかなりそうです。

玉葱植え付け4日目

マルチを張ってから出かけたので、留守の2日間に、父とパートナー、それに友人が玉葱の植え付けを始めてくれました。

というわけで、今日は植え付け4日目。マルチを張り終わっていないので、マルチ張りからスタートしました。

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ところがあとちょっとでマルチ張り完了というところで、マルチャーに異常発生。

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土寄せの部品が脱落しています。ナットが緩んで落ちてしまった模様です。不思議なことに、作業ズボンのポケットにナットが。

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元々付いていたものとは違うナットなのですが、山は同じらしく、工具無しでも途中まで締まりました。作業を続けられそうです。今朝いつもと違う作業ズボンを履いてきたお陰ですが、不思議なこともあるものです。

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マルチ張りが終わったらもうお昼過ぎ。管理機とマルチャーを片付けてお昼に帰ります。

午後は苗取りからです。

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大分雑草が出てしまいましたが、苗は何とか育ってくれているので、本数は足りそうです。1品種苗取りが終わったところで減反田に植付けに行きます。植え付けが遅れているので、1日でも早く植えたいのです。

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今日取った苗を植え終わった時にはほとんど真っ暗。8本張ったマルチの長い方から2本、面積で言うとこの減反田の4割位を植え終わったことになります。ここまでで植えたのは早生と中生の苗だけです。主力の晩生はこれから。

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針のような苗も、畑の端に植え付けた様子ですが、見えるでしょうか。小さな苗でも、畑の端に密植しておけば小さな玉葱になります。

育苗した面積から言うと、1/3位の苗を植え終わりました。育った苗の本数が今一つだったので、狭い方の減反田で玉葱を作ることにしたのですが、畑の面積が少し足りないかも。色々な品種を育苗していますが、品種ごとに成長できた苗の比率が同じではないので、面積と本数は必ずしも一致しません。もう少し植え付けが進んだら、追加の畑が必要になるかもしれません。

玉葱植え付け1日目(マルチ張り)

玉葱の植え付けのために、減反田にマルチャーと管理機を持ってきました。

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軽トラからまずマルチャーを下ろします。

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マルチをセットして、管理機に取り付けます。使用しているマルチは、幅95センチの黒マルチに、5センチの穴が縦横15センチ間隔で5列並んでいるものです。

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少し引いて張ってみます。

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1列張れました。ちょっと曲がっていますがまあまあです。午後になってしまいましたので、ここでお昼にします。

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食事の後は、午前中は玉葱の苗取りをしていた父とパートナーにも参加してもらい、マルチは1人で張れるので、玉葱の苗を植え始めてもらいました。

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マルチの穴の下の土に棒で穴を開け、玉葱の苗を落として植えて行きます。マルチは4列張れました。玉葱は色々な品種を作っていますが、まず早生から植えて行きます。この後もう1列マルチを張り終わったところで暗くなってしまいました。今日はここまでです。

既に例年の1週間遅れですが、玉葱の植え付けを始めることができました。幸い気温が高いので何とかなりそうです。

 

塩田平便り:稲刈をお休みして来年のための種蒔き

 塩田平から尾根を一つ越えた丸子町では、連日霜警報が出ているそうです。先週ミーティングの後立ち寄ったお店のマスターが話していました。例年なら、塩田平も10月下旬には初霜が降りることが多いので、不思議なことではありません。ただ、今年は昼間の温度が高く、寒さを感じるのは夜の間だけです。この間まで暑い日が多かったのに、突然冬の気配で、秋はどうしてしまったのだろうという感じです。本当は、10月も終わりのこの時期までに、来年のためのの種蒔きや苗の植付けが終わっていなければなりません。幸いこの1週間は雨も降らず、稲刈も少し進みましたが、まだまだ先が見えません。稲刈が終わってから種蒔きでは間に合いそうもありません。稲刈を中断して種蒔きに専念することにしました。

 一番大変なのは麦の種蒔きです。大面積は初めてです。まずトラクターで耕起し、ずっと返してもらっていない播種機を返してもらい、整備して播種機で蒔かないと終わりません。日曜日朝から雨の予報でした。田んぼなので、雨が降るとぬかってしまい、耕起も播種も出来ません。金曜から麦蒔きの準備を始めました。まずは途中までになっていた、麦と、玉葱を植える予定の減反田に弾丸暗渠を引きました。そしてサブソイラをロータリーに換装しました。麦を蒔く予定の減反田を耕します。栽培指針では、深く細かく耕起することになっていますが、土壌構造を壊したくないのと、時間もないので浅く起こします。それでも土があまり荒いと播種機がうまく種を蒔いてくれないでしょうから、2回耕起しました。耕し終わったのがもう日曜日の午前中でした。霧雨が降ったり降らなかったりです。

 幸い播種機も比較的短時間で整備でき、種蒔きを始めることができました。最初の調整に手間取りましたが、雨との競争なので、蒔き始めたら細かいことは気にせずどんどん蒔いて行きます。でも幸いなことに、たまに雨が風で運ばれてくる位で、全部蒔き終わるまで本格的な雨にはなりませんでした。そのまま稲刈に移ろうとしたのですが、直後に雨が本格的に降り出しましました。10月中に麦の種蒔きが終わり、大変ラッキーでした。あとは霜が降りる前に夏野菜の最後の収穫と、ニンニクや玉葱、豌豆の種蒔きを進めなければなりません。状況を見に山あいの畑に行ってみてビックリ。南瓜の葉っぱが枯れています。家の周りは霜が降りてなくても、ちょっと高いところは霜が降りていたのです。南瓜を霜に当てると傷んでしまうので、とりあえず先に南瓜の収穫をしました。

 散々苦労したので、激しく倒伏している稲を刈る方法が大体分かりました。激しい倒伏というのは、稲が根元からべったり寝てしまっています。隣の稲が上に倒れ込んでいると、バインダー(稲刈機)が乗っかった稲も掻き込んでしまい、絡まって機械が止まってしまいます。だから穂先の方ではなく、根元の方から刈るしかありません。幸い倒れた方向はほぼ同じ方向で、植付けた条から直角に倒れていたので、刈り取りやすく助かりました。それでも時間はかかります。まず倒れている稲を引き起こさなければなりません。稲の条にそって、1列ずつ細い棒を差し込み、引き起こします。直径2センチ、長さ2メートルほどの電柵の支柱をを使いましたが、これで比較的簡単に引き起こせました。隣の条の稲の上に乗っているので、そこに少し隙間があり、時間はかかりますが比較的簡単な作業です。

 ただ、隣の条の稲株の間に倒れた茎もあります。これが土の中に沈んでいると、棒では引き起こせません。棒で引き起こせなかった茎は手で起こすしかありません。棒を使えば数株まとめて引き起こせますが、土に埋まっているものは一株単位や、深い場合は1本ずつ起こすことになります。起こした稲株は自分で立っていられないので、傾きます。この方向を揃えてやらねばバインダーでうまく刈れません。倒れる方向は、バインダーの前方か、まだ刈ってない部分の反対側です。そしてここが重要なのですが、稲架部同士が交差すると、バインダーの刈り取り部で詰まりやすいので、きれいに揃えなければなりません。ここまでやっていると、2人掛かりで2時間作業して、20メートルほどを10条しか刈れません。

 手で刈った方が早いように思えますが、刈るだけなら早いのですが、束にして結束するのに刈る以上の時間がかかり、バインダーにはとてもかないません。雨で水分が増え、バインダーを入れるのが心配な部分を父が手刈りしてくれていますが、引き起こしながらバインダーで刈る方が、2倍以上刈れます。倒伏さえなければ、1日で1反刈り終わってしまいます。それがもう延べ7日以上作業して、やっと半分強、バインダーが入れられそうなところは全部刈り終わりました。本当に非効率ですが安全なお米を増やしたいので仕方ありません。これまでは倒伏するようなことは滅多に無かったのすが、今後は倒伏しないよう、作り方に工夫が必要なのかもしれません。

麦畑に切り藁を撒きました

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これが藁カッター。

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麦を蒔いた減反田に稲藁を撒いて行きます。

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広いので、カッターに載るだけ藁を載せて移動しながらまんべんなく撒きます。

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畦に積んでおいた藁を撒き終わりました。1/3ぐらい残っていますが、これから出張です。明日にでも納屋にしまってある藁を撒きます。

藁カッターを借りに行く

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知り合いの大工さんから藁カッターを借りてきました。麦の芽が出る前に稲藁で被覆します。地力向上のためです。普通は播種前に鋤き込むのですが、深耕したくないので、播種時に邪魔になってしまうのと、分解の促進にもなりそうなので。抑草効果も期待しています。

ちょっとだけ稲刈り

 昼頃から陽が射してきました。夕方仕事が一段落したので、中断していた稲刈りを再開することにしました。

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 昨日の雨で水がたまっているところもありますが、水が引きやすい奥の方は刈れそうです。父が休憩しています。

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 他に気になることも沢山あるんですが、父が毎日、手刈りしてくれているので、機械で刈れるところは刈っておきたいのです。

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 刈ったままの稲束も沢山ありますが、バインダーを使えるのは自分だけなので、少しでも刈っておきたいのです。稲架に掛けるのは、パートナーにもできます。

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 1時間以上頑張りましたが、暗くなってきました。雨じまいしたバインダーの後ろが、機械で刈れるところの残りです。ほんのちょっとで、倒れてなくて乾いていれば15分もかかりません。それが、倒伏してぬかるんでいると、2-3時間はかかります。

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 来年は倒さないよう気をつけるとして、少し暗くてもできる作業をして終了にしましょう。稲架を立てるのです。写真に、材料が見えます。

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 三脚を立て終わった頃には暗くなりました。見えるかな。

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 見えないと思いますが、完成しました。今日の作業はここまで。出張中に、パートナーが少しずつ進めておけます。