雨で稲刈できないので麦蒔きの準備

 なんだか毎晩雨が降る塩田平です。4晩連続で雨が降り、これから稲刈の田んぼは水が溜まってしまいました。そもそも水が抜けにくい田んぼなので稲刈が遅れているということもあるのですが、2日ほど雨が降らなくても水が減りません。お手伝いしてくれる人がいたので、3枚目の田んぼを週末に刈ろうとしたのですが、外周1列の2/3刈るだけで3時間かかってしまいました。倒伏した稲が濡れて重く、刈りやすいように起こすのに時間がかかることと、土がぬかるんで、バインダーが滑ってしまうのです。こんなに水が抜けないのはおかしいと思って調べてみると、田んぼの入口で水が止まっていませんでした。雨が降るたびに水が流れ込んでいたようです。排水はチェックしていたのですが、いつまで経っても水が抜けないわけです。

 とにかく水が引くのを待つしかありません。水を止めて排水溝を切り直しましたが、また夜に雨が降ってしまいました。田んぼの中の乾燥しやすいところをまず刈ることも出来るのですが、倒伏が激しいのでそれも大変です。バインダーは外周から回りながら刈るように作られているので、稲束を排出する方向が決まっています。往復して刈ると、次に刈る稲の上に排出してしまい、稲束を移動させないと次の列が刈れません。それに倒伏している稲は、人が向きを揃えてやらないと刈れないので、往復するとその度に逆向きに揃え直さなければなりません。大変過ぎます。稲刈を延期することにしたおかげで、お手伝いの人には4箱ほど大根葉を収穫してもらい、福島に送ることができました。

 稲刈が終わった田んぼは乾いています。来年は減反で、稲刈が終われば2枚の田んぼで麦を作ります。先にその準備をすることにしました。小麦を大面積作るのは初めてなので、肥料設計から勉強です。長野の栽培指針によると、反当窒素4kgリン酸4kg苦土石灰100kgとのこと。有機栽培は肥料も全て天然のものです。油粕4袋(80kg)、グアノ2/3袋(14kg)、牡蠣殻石灰4袋(80kg)ぐらいです。広い方の田んぼが油粕3袋、グアノ3/5袋、牡蠣殻石灰3袋、狭い田んぼが油粕2袋、グアノ2/5袋、牡蠣殻石灰2袋で作ってみて、様子を見ましょう。有機資材は有効成分の濃度が低いので、大量に散布しなければならず重労働です。使っている肥料は、ライムソワーという、石灰を撒く機械で撒けることも理由の一つです。

 まずは排水のための弾丸暗渠を引くことからです。どうしても水が引かないところが残ってしまう田んぼがあり、オークションで安い中古を見かけたので、その排水のために買ったのですが、麦も排水が重要なのです。初めて使うので、トラクターに装着して調整するのに半日かかってしまいました。実際に使ってみて、またリンクロッドやユニバーサルジョイントの長さを変更しなくてはなりませんでしたが、一応引くことはできました。ただ、30センチ以上の溝が切れるはずなのですが、25センチ位しか切れません。もう少し調整のしようがあるのかもしれませんが、とりあえず今年はこれで良しとしましょう。次は肥料を混ぜ合わせてライムソワーで撒きます。前に使った畑に置いてあったライムソワーを運んできてちょっとショック。撒き残した油粕に雨水が入って固まっています。

 散布できないし、量の調整ができません。週末来ていた母も一緒に、3人で粘土状になってしまった油粕を掻き出しました。散布量を調整する細かい隙間をきれいに掃除するのに1時間以上かかってしまい、暗くなってしまいました。肥料撒きはまた翌日です。雨が降っても大丈夫なように、シートでカバーして終わりにしました。翌日は快晴でした。早起きして、肥料を撒き始めます。わが家のライムソワーは耕耘機で引っ張るタイプです。クボタのT7という古い耕耘機があり、それで引っ張ります。最初は肥料が均等に落ちませんでしたが、撒いているうちに段々きれいに撒けるようになりました。残念ながら会社の行事があり、9割撒き終わったところで出かけました。

 翌日続きをやる予定でしたが、2枚目の田んぼの稲の乾燥が進み、水分が14.5%まで下がってしまいました。すぐに脱穀しなければなりません。明るいうちに終わるつもりでしたが、いつもの読みの甘さで終わった時は真っ暗。あきらめて翌朝早起きして、肥料を撒き終わりました。反省点は、暗渠を掘った後が凸凹で、肥料が撒きにくいこと。それに肥料を撒く時にせっかく掘った溝をつぶしてしまいます。どうも先に肥料を撒いてから暗渠を掘った方が良さそうです。もう1枚の田んぼでは逆の順番に作業しましょう。この後、トラクターで耕起してから、トラクターに播種機を取り付けて麦の種を蒔きます。その間に雨が降ってしまうと、田んぼなので土がドロドロになってしまいます。稲刈同様、こちらも天気との相談です。

 麦の準備をはじめたら、そのまま続けたいところですが、外周の一部だけ刈ったまま1週間近く経ってしまった3枚目の田んぼも乾き始めました。まずこちらからです。稲も土もほぼ乾燥してくれたおかげで、全部刈り終わるのに3時間もかかりませんでした。稲架を立てて、稲架掛けはパートナーに任せ、4枚目の田んぼの稲刈を始めました。ただ、こちらはさらにひどい倒伏。バインダーの性能に期待してそのまま刈ってみました。3条ほど刈ったところで暗くなりました。さて、明日からどうしましょう。刈れないことはありませんが、脱穀する時に無駄が多そうです。引き起こしながら刈れば良いわけですが、この田んぼは広いので、かなり大変です。麦蒔きの準備が追いつかなくなるかもしれませんが、やはり基本に忠実が一番でしょうね。

雨の合間に進む稲刈

 台風の影響もあり、最近塩田平では毎晩のように雨が降っています。秋雨の時期なので仕方ありませんが、この時期の農作業は天気次第です。幸い昼間は晴れることが多かったので、この週末に2枚目の田んぼの稲刈が終わりました。終わりかけで台風の雨が降り出しましたので、少し残った作業がありますが、ほぼ終わったと言えます。台風の雨で稲架の一部が折れてしまいましたが、修理できました。先週末で面積的には1/3刈り終わり、1/5脱穀が終了というところです。家の近くの残った2枚の田んぼの稲ももう刈り入れ時です。例年なら、稲刈が終われば一段落なのですが、来年全部の田んぼが集団減反に入ってしまったので、麦を蒔かねばならず、稲刈を急ぎたいところです。ただ、運搬車や稲刈機(バインダー)のエンジンがかからなくなるなど、機械類のトラブルが多発しています。

 雨の影響で田んぼに入れない日は、ジャガイモの掘り残しを覆っている雑草を刈りました。畑も土が乾いておらず、草刈機が滑ってしまって草刈が進まなくて困りました。この水分ではジャガイモは掘れません。田んぼが乾けば稲刈を優先したいところですが、さすがにジャガイモから芽が出そうです。芽が出るとすぐに食べられなくなってしまうので、どちらを優先するか悩ましいところです。昨晩も雨が降り、ジャガイモはとても掘れそうにありません。1枚の大きな田は水が溜まってしまい、こちらもどうしようもありません。でも、もう1枚の小さな田は表面に水が無く、バインダーは若干のぬかるみなら、刈れるので、こちらの田んぼの稲刈をすることにしました。ところがバインダーのエンジンがかからない。キャブレターのガソリンを抜いてみると何と水です。

 水を抜いたらエンジンはかかりましたが、残念ながらこの田んぼの稲は激しく倒伏しています。稲を手で引き起こして、バインダーで刈れる方向に向け直してやらねばならないのと、畦際一杯まで稲が立っていて、外周は手刈りしなければならなかったので、3時間がかりでバインダーで1周も稲が刈れませんでした。例年なら、少々倒伏していても、無理矢理バインダーで刈り取ってしまい大分お米を無駄にしていました。時間が無いので時間効率を優先していたのです。でも原発事故以来、安全な食べ物を少しでもたくさん作りたいので、収量を優先するようになりました。耕作している全ての農地で、最低1作物は放射能測定に出していますが、幸い塩田平で作った作物からは、これまで放射能は検出されていません。

 最初に刈って先週脱穀をはじめた田んぼは、今年初めて借りた田んぼです。収穫したお米をゲルマニウム測定器で測定してもらいましたが、検出下限1ベクレルでセシウムは不検出でした。脱穀の方は無事終了しました。新米が残り少なくなったので、週末に籾で60キロ精米してもらい、45キロの玄米になり、精白してもらったので、40キロぐらいの白米になったことでしょう。なかなか人に送る準備をする余裕がありませんが、とりあえず子供達に少し送りました。藁の回収までは終わっていませんが、次の田んぼの稲刈が優先です。藁にはとりあえずシートをかけておいたのですが、風で飛んで雨に当たってしまいました。また拡げて乾燥させねばなりません。

 畑の方は、白菜の発芽が悪いと言うか、小さいうちに虫に食べられてしまい、半分も残っていません。野沢菜は、1畝はうまく発芽しましたが、もう1畝は失敗の模様。発芽しなかった場所には他のものを植えたいところです。ニンニクや葱、豌豆などの種もそろそろ蒔きたいところですが、稲刈で忙しくそこまで手が回りません。発芽が遅かった法蓮草もやっと芽が出てきました。野沢菜と法蓮草は同じ日に種を蒔いたのですが、野沢菜と大根葉はすっかり大きくなって、間引き収穫していただいています。ずいぶんと成長が違うものです。父が家の近くの畑に蕪や法蓮草を蒔いてくれたので、冬越しの法蓮草も何とかなりそうです。動物に一部を食べられてしまった薩摩藷ですが、先日やっと電柵を設置しました。これで被害が止まるとよいのですが。

新米をいただいて幸福感に浸る

 先週稲刈したお米を、この週末に早速脱穀して精米し、いただきました。少し前に水分を計ったら18%強だったので、さすがに高過ぎるかと迷ったのですが、土曜日に測ってみたら16.2%でした。長期保存するには水分が多過ぎますが、新米として年内に食べてしまうなら水分が多めの方がお米はおいしいのです。その意味では少し乾燥が進んでいる位です。稲架が折れかけて、干している稲が地面に触れそうな部分があったので、その部分だけ脱穀することにしました。村の精米所は日曜日だけの営業なので、土曜日に脱穀すればすぐに精米してもらえます。籾で50キロほど脱穀し、翌日精米してもらい31キロの白米になりました。早速いただきたいところでしたが、すぐに出張だったので、火曜日に新米をいただきました。やはり新米はおいしい。

 普段は、備蓄している3年前に収穫したお米をいただいています。お米は時間と共に味が落ちます。でも有機栽培で籾保存しているので、それなりの味で特に不満はありませんでした。精米したのは、今年初めてお借りした田んぼで、有機栽培とはいえいわゆる移行栽培です。でも食べ比べてみるとやはり違います。それでもおいしいのが新米の力なのかもしれません。お米がおいしいと、ついたくさん食べてしまいます。先週末から、翻訳をお願いしている平井さんが遠方から手伝いにきてくれました。それに間に合うように新米が用意できてラッキーでした。人手もあるし、先週末には最初の稲刈から1週間経ったので、ほかの田も稲刈できるかも、と思っていたのですが、そこまで登熟が進んだ田んぼはありませんでした。どうも1枚の田んぼだけ特別に生育が良かったようです。

 天気が良いと1日に1%ぐらい水分が下がることもあるので、稲架掛け中の残りのお米もすぐに精米できるかと思いましたが、何と週末は雨。水分が戻ってしまいました。晴れた後で水分を計ってみましたが、4箇所の平均で16.4%。1%以上下がらないと脱穀できません。豆の畑の草を刈ったり、種蒔きが遅れている蕪などを植える場所を用意したりと、米作り以外にもやらなければならないことは沢山あります。平井さんに手伝ってもらって、薩摩藷の除草をしていると、薩摩藷の畝が荒らされています。猪かもしれません。ただ、足跡が見つからないので、ハクビシンなどの小動物かもしれません。電柵を張らないとみんな食べられてしまいます。電柵を張るには外周の雑草を全部刈らねばなりません。

 作物からはなれた雑草は、緑肥なので伸び放題にしていたのですが、電柵の近くに雑草があると、電気がリークしてしまって電柵として機能しないのです。暗くなるまでに、外周の草を刈り終わったので、翌日には電柵が張れそうです。と思っていたら、翌日田んぼのお米の水分を測ってみると、15.1%に下がっていました。被害が拡大する前に、電柵も早く張りたいのですが、乾燥し過ぎるとお米の味が下がってしまいます。急遽脱穀に変更です。3人で午後一杯脱穀しましたが、半分終わったところで暗くなってしまいました。幸い天気予報では雨はなさそうです。明日も脱穀が優先です。出来るだけ早く、乾燥が進まないうちに脱穀してしまいたいものです。脱穀した後の藁も、雨に当ててしまうと乾燥させるのが大変なので、藁の片付けまで終わると良いのですが。

突然の稲刈

 突然ですが先週末の3連休で稲刈をしました。塩田平でも早い方です。まさか、自分がこの時期に稲刈をすることになるとは思ってもみませんでした。というのも、周りより種蒔きが2週間近く遅かった上、直播きで有機農法なので、成長が遅めのはずだからです。例年の稲刈は、周りの田んぼが全て刈り終わった後でした。塩田平でも前の週から、ちらほらと稲刈をする田んぼが出始めていました。忙しかったしまだまだと思っていたので、わが家の田んぼの面倒はパートナーに任せていました。ただ、そろそろ稲刈に備えて、田んぼから水を抜く時期を検討し始めたほうがいいな、と思っていたぐらいです。そこで土曜日に、各田んぼの籾の成熟状況を確認に行って驚きました。

 家の近くの4枚の田んぼのうち1枚だけですが、もう稲刈した方が良さそうです。隣の田んぼで朝から稲刈が始まったとは聞いていたのですが、わが家とは関係ないと思っていました。こんなに早いはずはないと、いくつもの穂の稔り具合を調べましたが、稲刈できそうです。去年の稲刈は10月の初めでしたから、2週間以上早いことになります。いつまで水を入れるか決めるために見に行ったわけですが、早く乾かさなくては。幸い水が減ったところで表面水はありません。少しでも乾燥させるために、畦の漏水防止シートを引き抜きました。幸い3連休に母と妹が東京から手伝いにきてくれました。野菜の種蒔きや、掘り残しのジャガイモを手伝ってもらう予定だったのですが、稲刈が優先です。

 まだ時間があると思っていたので、バインダー(稲刈機)を整備していません。年に1度しか使わないので、キャブレターが詰まってしまうことが多く、オーバーホールが必要だと時間がかかります。田面が乾燥してくれないとバインダーが埋まって大変なので、その面では開始が遅れれた方が良いのですが、整備に時間を食ってしまうと3連休も終わってしまうし、母と妹も帰ってしまいます。翌朝はバインダー整備のために早起きしました。機械置き場に行ってみて、しまった、と思いました。バインダーの手前にパレットに乗った別の機械が鎮座しているではありませんか。さらにその機械の手前にも、薪の山を放置したままでした。バインダーは雑草に覆われて形すら見えません。

 原発事故でストックした薪が使えなくなってしまい、わが家の薪事情は大変なことになっていたのでした。最近入手した廃材や製材の端材がそこここに積上っているのです。まあ良い機会です。運搬車と軽トラを持ってきて、全員総出で薪の移動からです。薪を整理途中の物置に仮置きし、機械を移動し、雑草を刈ってバインダーを引き出しました。大きな異常はなさそうです。クリーニングして注油し、ガソリンも大丈夫そうだったので、リコイルを引いてみますが、全くエンジンがかかる気配がありません。キャブレターのカップを外してみたところ、中はきれいです。???。どうも中に入っているのがガソリンではなく水のようです。原因は不明ですが、カップとガソリンタンクを空にし、新しいガソリンを入れたところ、何とすぐにエンジンがかかりました。

 若干回転が不安定で、ニードルのクリーニングをした方が良さそうですが、とにかく動いているうちに稲刈を始めなければ。田んぼの稗取りをしてもらっていたみんなを呼びに行き、田んぼにバインダーや運搬車、稲架の材料などを運んだところでもうお昼過ぎです。仕方ありません。稲刈の開始は午後からです。お昼は素麺で涼んで、早速稲刈を始めました。ちょっと苦戦しましたが、まあまあのスピードで刈り進みます。ただ、すごい暑さです。真夏なら、機械を支えながら早足で歩けば気が遠くなるので、真夏よりはましなのでしょうがとにかく暑い。最近の農作業は機械頼りなので、最初のうちはバインダー(稲刈機)を操作する人、つまり自分以外はやることがありません。また他の田んぼの稗抜きに行ってもらいました。

 ある程度刈ったところで、刈り終わった場所に天日乾燥のための稲架を立て、他のメンバーにはバインダーが刈った稲束を稲架に掛けてもらいます。掛けるのは3人がかりですが、バインダーが刈る方がはるかに早いので、田面に稲束が広がって行きます。それでも、半分ほど刈ったところで暗くなり始めました。稲架には半分も掛かっていませんが、天気予報では雨は降らなそうなので、藁束はそのままにして、その日の作業を終えました。半日で刈り終わるかと思っていましたが、半分刈れたか刈れなかったか。バインダーの整備や操作、稲架立てができる人がいないので、一人しか作業していない時間がほとんどだったのが、進まなかった理由のようです。

 稲刈2日目の昼頃には終わるかと思っていましたが、稲は刈り終わったものの、稲架掛けは終わりませんでした。運搬車は簡単に使えるので、遠くから稲束を運んでくるのも大変ではなかったのですが、稲を掛ける人が2人だったこともあり、2/3掛け終わったぐらいでしょうか。さらに2日目の最後に大変なことが起こりました。バキッ、と大きな音がしたので見に行くと、1本の稲架が折れて倒れています。数カ所を三脚で支えているのですが、三脚の1つの組み方が甘かったらしく崩壊し、横棒が重さに耐えきれず折れてしまったのです。不幸中の幸いは、少し稲束を下ろせば稲束ごと人力で持ち上がったことです。折れた横棒を立て直した三脚の上で重ねて、何とか元の形になりました。

 ただ、通常稲束を2段重ねるのですが、折れた部分は1段に抑えたので、その分他の稲架を長くしなければなりません。最終的に3日目の午前中2人で稲架掛けして、落ち穂拾いも含め完了しました。のべ5-6人日かかったことになります。時間がかかった主な理由は、バインダーの結束紐が切れたり、結束ミスが出たりしたことのようです。結束機構のケースを開けて切れて絡まった紐を外し、紐をセットし直すのに10分以上かかるからです。結束できなかった稲束を集めてきれいに揃え、手で結ぶのも非常に時間がかかります。丸々1人取られてしまう位です。綿マルチ栽培では、田んぼの際まで稲が育ってしまうので、この部分を手刈りして手で結ぶのもかなりの手間です。次の田んぼの稲刈までに、バインダーの結束機構を分解整備した方が良さそうです。

やっと種蒔きが一段落してつむじ風に出会う

 塩田平もちょっと涼しくなってきました。昼頃農作業をしていてもあまり汗をかかずにすむこともあります。種蒔きが遅れているので、日中も作業できるのはありがたいことです。でも週末は暑く、汗で下着がびしょ濡れになってしまいました。種蒔きは軽作業なので、これ位の気温なら耐えられるのですが、問題はここのところ1週間ほど、全くと言っていいほど雨が降らないことです。天気予報でも今後も1週間以上雨の気配がありません。週末に知人が手伝ってくれ、何とか白菜の種蒔きまで漕ぎ着けたのですが、雨が降らねば芽が出ません。芽が出なければ無理して種蒔きした意味が無くなります。

 白菜は畑にマルチというポリエチレンシートを張って作っています。生育促進と雑草の抑草、それに肥料の有効利用と、良いところが多いのですが、マルチ張りが大変です。薄いシートなので、風が吹くと特に大変です。普通は外周に溝を掘って裾を全周土に埋めるのですが、結構重労働です。わが家では省力化のためにマルチ押さえという大きなプラスチックの画鋲みたいなもので土に止めています。これをたくさん刺さないと風でめくれてしまいます。資材費もそれなりにかかりますし、剥がす時の回収も面倒です。マルチャーという、マルチを張る機械があるのですが、高いし、畑を徹底的に耕しておかないとうまく動かなそうなので、これまでは関心を持っていませんでした。

 たまたまネットの動画で、手で引くタイプのマルチャーを使っているのを見かけました。うまく張れています。さすがに畑は良く耕してあります。白菜を作るのはジャガイモの後です。ジャガイモを高畝で作った跡なので、平らにするために普通よりしっかりトラクターで耕します。雑草も少なめで、マルチャーで引けるかもしれません。管理機で引っ張るタイプの動画も探して見てみました。簡単そうです。オークションで探してみると、安価なものがあります。部品が足りないそうですが、他の農機から外せば何とかなりそうです。つい購入してしまいました。ただ、マルチャーを引くためと、その準備をするための管理機が両方ともパンクしています。

 手伝ってくれた知人と、農機のタイヤのパンク修理から始めました。3つもパンクしています。古くてボルトが錆び付いているタイヤでは、3本もボルトを切ってしまいました。でもチューブを交換して使えるようになりました。2日目は2人でマルチャーの試運転です。幅の広い畝に張ろうとしていたのですが、そのマルチャーでは少し狭い畝にしか張れないことが分かりました。抵抗が大きいとうまくいかなように思っていたので、管理機で畝の両側を削りました。管理機で引くにはかなりコツがいることが分かりましたが、何とか張れました。2つ目の畝ではマルチをちぎってしまいましたが、張ることは張れました。ただ、両側をあまりうまく土で押さえられません。

 3つ目の畝は両側の削り方が足りなかったようで、マルチャーが畝の両側を削りながら移動します。ところがこの方が、マルチの裾がうまく土で押さえられるのです。抵抗が無いようにと、畝の両側を削ったのがいけなかったようです。ここまでで、お昼になってしまいました。午後はすごく暑かったので、午後は日陰で薪の整理をし、涼しくなった頃に、少しだけ買った白菜の苗を植付けました。翌日夕方、少し早く帰ってようやく白菜の種を蒔きました。大分時期外れになってしまったものの、これで一安心、と言いたいところですが、翌日も雨が降る気配がありません。正直なところ、すぐに芽が出ても、もう間に合わない可能性が高いのですが、もう1週間雨が降らなければ絶対に白菜が巻きません。その前に寒くなってしまうからです。

 作物に滅多に水はやらないのですが、仕方ないので炎天下水をやりました。早起きして始めたのですが、種蒔きの後マルチを押さえるために管理機で溝を掘ったりしたので、遅くなってしまいました。本当は朝晩の涼しい時間帯に水をやるのですが、種なので多少は大丈夫でしょう。幸い用水路の隣の畑なので、水はバケツで汲めます。最初はじょうろで水をやったのですが、マルチを張っているので穴に入るのはごく一部です。面積が広いので水の量も時間もかかります。仕方ないので1株ずつ容器に汲んでやることにしました。管理機の溝掘りで畝間を削ってマルチの裾に土を載せながら、種の穴にも覆土するという、超手抜き作業です。ゆっくり水をかけてやらないと覆土が水に流されて種が浮かび上がって来てしまいます。

 気をつけなければならないのと、広い畑なので、午前中一杯かかってしまいました。暑い日だったからでしょうか、突然「ボン」と音がしたかと思うと、目の前で空気に小さな渦ができました。ぐるぐる回っているうちに縦に伸びて行き、小さな竜巻のようになりました。つむじ風です。横に移動して行って、マルチの上に来ると、マルチが吸い上げられます。段々渦の周りが大きくなって、すり鉢型に空気が回っています。4本のマルチを張った畝を横切って、掘り残しのジャガイモの畝の上でしばらく回っていましたが、そのうち中心の渦が消えてしまいました。しばらくは周りの空気が回り続けていましたが、そのうち止まってしまいました。

 それほど大きくはありませんでしたが、自分で見た中では一番大きく、こんなに近くで見たこともありませんでした。もう1畝、まだ白菜の種に水をやっていませんが、暑くなったこともあり、家に帰りました。夕方まで仕事をして、暗くなり始めた頃白菜のことを思い出しました。水をやるのは良いのですが、芽が出ても1週間降らなければ枯れてしまいます。実は先週、白菜以外の野沢菜や冬菜、春菊、法蓮草などを、残った畝に袋から直接バラ播き、トラクターで土とかき混ぜる、という超大胆な方法で、1時間ほどで全部蒔いてしまいました。こっちの畝も、ごく一部ですが、芽が出始めています。これもみんな枯れてしまうでしょう。

 仕方が無いので用水からポンプで畑に水を入れることにしました。ところが何年も使っていないので、ポンプのエンジンがかかりません。もう1台も壊れたままで、確か交換部品があったはず・・・。などやっているうちに暗くなってきました。ポンプは明日の朝何とかすることにし、とりあえず残った畝に水やりに行きました。半分ほど水をやったところで、なんと予想外の夕立が来ました。もうほとんど暗かったので、畑を片付けて家に帰りましたが、幸いなことに結構長く降ってくれました。これで芽が出ても安心です。種蒔きが10日は遅れているので、近所の人も心配してくれています。予報では秋の気温は高いそうなので、何とかなると期待しているのですが。

玉葱の種を蒔き終わり一安心

 お盆過ぎれば暑さも和らぐかと思いきや、引き続き暑い日が続く塩田平です。それでも陽射しは少し弱くなり、朝晩の気温も少し下がったように思います。ただその分、日が落ちるのが目立って早くなりました。6時半には暗くなり、野良仕事を切り上げねばなりません。お盆明けに倒伏してしまったトウモロコシは、毎日主食替わりに食べ続け、やっと食べ終わりました。しばらくはトウモロコシは食べたくないかも。パソコンも相変わらず不調のままで、ほとんどメールが読めずに困っています。原因は大体目処がついたのですが、お盆のあとは仕事が溜まってしまって忙しく、パソコンの手入れまで手が回っていないのです。

 9月初めに小学生をキャンプに連れて行くのですが、週末はその準備会がありました。もちろんトウモロコシを数十本持って行き、子供達のおやつとスタッフの昼食替わりに使ってもらいました。その午後は原発の勉強会で集まったメンバーのパーティーでした。メンバーの1人が経営しているブルーベリー農園に集まり、久しぶりにのんびりしました。わが家からの持ち寄りはもちろん茹でトウモロコシと枝豆です。わが家で余った野菜も皆さんに押し付けて来ました。畑が遅れているので余裕は無いのですが、パーティーで窮状を漏らしたところ、翌日農園主が大型の草刈機を軽トラに積んで手伝いに来てくれ、畑の問題の草を全部刈ってくれました。感謝感激です。

 他にも、高校の先輩、東京の母が週末に手伝ってくれ、何と2万5千粒あった玉葱の種を全部蒔いてくれました。自分でやるより短い時間で蒔き終わってしまったので、ちゃんと蒔いてくれたか不安もありますが、大丈夫と思うことにしましょう。目標の3万粒には届いていませんが、例年より少し早く蒔けたので、足りるのではないかと思います。蒔く数よりも、虫に食べられてしまったり、草が生えてしまったりで、3割程度しか育たないことの方が問題なのです。種蒔きが早ければ、それだけ大きく育ってくれて、使える苗が増えてくれるかもしれません。あとは8月中に白菜、大根、野沢菜を蒔きたかったのですが、続きは9月に持ち越しになりそうです。

 週末には肥料の仕入れにも行って来ました。油粕を買いに行ったのですが、近くのお店にはほとんど在庫が残っていませんでした。スケジュールが遅れているので、他の人が求めたあとということでしょう。幸いちょっと遠い店に在庫があり、軽トラ2台に一杯買って来ました。掘り残しのジャガイモがまだ残っているとか、豆を蒔いた畑が草に埋もれてしまったという問題も残ってはいます。でもすごく伸びてしまった草を、父と知人が刈ってくれたので、何とか追いつけるかもしれません。実は家の草刈機がみな壊れてしまったので、新しい草刈機を買いました。それが週末に届いたのですが、30分も使う前に壊れてしまいました。今はこれが一番困ったことかもしれません。早く修理しなければ。

嵐のような夕立でトウモロコシが全倒伏

 皆さんお盆はいかがでしたか。お盆前に暑い中草刈を続けたのが響き、お盆頃はほとんど寝て過ごすことになってしまいました。パソコンも全然直らず、延々データの復旧やコンバート、移動などをさせていました。同時に他のことに使ってクラッシュしてしまっては元も子もないので、処理が終わるまで待つしかありません。24時間以上かかることもあり、時々様子を見る以外は手が出せません。処理が終わるのを待ち構えていなければならないので、予定していたお墓参りもパスさせてもらいました。ご先祖様申し訳ありません。お盆には村の盆踊り大会があり、そちらは参加してちょっと盆踊りのまねごとをしましたが、雨がぱらつきはじめ、残念ながら予定より早く終わってしまいました。

 17日に原発のセミナーの講師を依頼されていたので出かけたのですが、その間に大変な夕立が降りました。2時過ぎには降り出したので、夕立というよりスコールとでも言いましょうか、すごい暴風雨だったようです。出かけた先は、車で1時間ほどのところなのですが、いくつか山を越えたからか、ほとんど雨は降らず、遠くの雷が伝わってくる程度でした。ところが家に帰ってみると、開けていた窓から大量の雨が入っていて、床に水溜まり。翌朝起きて驚いたことに、100本以上植えてあるトウモロコシがほとんど全部倒伏しています。キュウリの棚も全壊。枝豆や田んぼの稲も半分ほど倒伏していました。大被害です。しかも翌日も激しい夕立が降りました。こんなに雨が降ると、雑草が生い茂ります。

 トウモロコシは、ハクビシン除けの電柵の上に倒れていました。トウモロコシ自体を救うより、まず電柵を回復させないと、ハクビシンに食べられてしまいます。とりあえず電柵を救い出して電流を流し、残ったトウモロコシは翌日支柱を立てて引き起こしました。残念ながら折れているものは、収穫するしかありません。ここ数日、毎食トウモロコシと枝豆が主食で、お米やパンは全く食べない日が続くことになりました。どちらも大変おいしいのですが、さすがに少し飽きてきて、これまた早く食べた方がよいジャガイモを加えてバリエーションを出したりしています。稲は幸い多くが自力で立ち上がってくれました。ちょうど稲の花が咲く時期と重なったので、倒伏のダメージで実の数が少し影響を受けるかもしれません。

 週明けに、以前ジャガイモ掘りを手伝ってくれた友人がまた手伝いに来てくれ、放置されていた豆の草を刈ってくれました。でもこの1週間の間にかなり生い茂ってしまい、豆は息絶え絶えのようです。草を刈るのも時間がかかり、一部の草を刈っただけで1日終わってしまいました。豆も心配ですが、玉葱の種蒔きもしなければなりません。出張も多い時期で、ほとんど手が回りません。草を刈るつもりで居た日は、トウモロコシを起こしたり、倒れたキュウリの棚を作り直したりで終わってしまいました。田んぼの水も抜けがちで、水の管理や畦の補修もあり、なかなか除草まで手が回りません。以前は8月は雨が少なかったのですが、今年は激しい雨が多く梅雨時同じ位草が伸びます。作業の見積を変えなければならないようです。

猛暑の中ひたすら草を刈り続ける毎日

 もうお盆。暑い日が続きますね。農業歴的には秋に入ります。これからは暑さも和らぎ、種蒔きすれば芽が出てくれるようになります。塩田平では、9月に入ると気温が下がり、虫が出てきます。それまでにある程度育ってくれれば良いのですが、秋の虫にやられると、何度蒔き直してもますます虫が増え、みんな食べられてしまったりします。できれば今のうちに、秋冬野菜の種を蒔いてしまいたいものです。でもここ数日は、時間さえあれば草を刈っていました。田舎のこととて、周りの家はお盆に親戚が集ってきます。人々を迎えるのに、お墓をはじめ、家の庭、田畑の雑草も全てきれいにして、お盆に備えます。

 しかしわが家に貸している田畑は草ぼうぼうのままです。周りからの目が厳しくなってきます。体調を崩して2週間以上、農作業をお休みしていましたが、このままはいきません。休耕中の畑に有害植物が生えている、というクレームも来ました。わが家の作物もそろそろ草に負けてしまいます。作物のためにも草を刈らねばなりません。借りている田畑は点在しているので、畦畔の長さは半端ではありません。作りにくい所からしか貸してもらえないので、法面が身長より遥かに高いところもいくつかあります。全面に繁茂した雑草を刈るのはかなり危険な作業です。真夏の猛暑の中ですが、草刈りを始めました。

 早起きすれば気温が低いのですが、仕事が終わらず早寝早起きが難しく、目が覚めたら残念ながら6時を回ってしまっていることも。昼前には暑くて動けなくなりますし、午後も5時過ぎても暑い日も多く、7時過ぎには暗くなるので能率が上がりません。壊れた自走式の草刈機を修理している暇がないので、刈払機だけで4日草を刈り続けて、肩も腕も筋肉痛です。田の畦草は刈り終わりましたが、長い法面は、道路から目立つところだけ刈って勘弁してもらうことにしました。久しぶりに行った休耕中の畑には、何と雑草が3メートル以上繁茂していました。刈払機では危険なので1メートル以下になる程度に刈りました。

 問題は畑です。1ヶ月ぐらい前に豆を蒔いた畑が、全面草の海。膝より高い程度ですが、目を凝らさないと豆の姿は見えません。草に負けて枯れてしまうまで1週間ももたなそうです。ぎりぎりのタイミングですが、集落内や道路際の草刈りを優先させざるを得ないので、後回しです。最後にやっと取りかかりましたが、連日の炎天下での作業に無理があったらしく、またダウンしてしまいました。治まっていた目眩も再発です。というわけで、豆畑は1割程度草を刈ったところでお盆を迎えてしまいました。過労も目眩も前回ほどひどくはないので、お盆明けに草刈りを再開するまで、豆たちに持ちこたえ欲しいところです。

 懸案のジャガイモ掘りは、先週後半、古くからの友人と東京の母が手伝いに来てくれました。体調は今ひとつでしたが、耕耘機を使える人がいないので、参加して鋤で掘り起こしました。力仕事で日が照りだすと10分ぐらいで下着まで汗でびしょびしょになります。30分ほど耕耘機で掘れば、そこから芋を拾い集めるだけで、3人で午前中いっぱいかかります。ジャガイモは3時間以上日光に当てると、緑化してソラニンという毒ができてしまうので、作業は3時間以内が目標です。自分は草刈りに戻りますが、3時間経つ前に、もう芋を集め終わってしまったなら追加で掘ろうと見に行くと、全然進んでいなかったりします。

 3時間以上経つと緑化してしまうので、あわてて運搬車のエンジンをかけ、畝沿いを走らせながら運搬車の荷台のコンテナに掘り出された芋を放り込みます。最低速にして、やっと着いていけるスピードなので、必死に芋を拾い続けなければなりません。昼前の暑い中、機械に合わせざるを得ないので、全身汗まみれです。チャップリンのモダンタイムス状態です。その代わり能率は抜群です。他の人は運搬車が使えないので、掘り出す方はやるから、拾い集めるのはやってくださいモードになりがちです。おかげでジャガイモは7割ぐらい掘り終わりました。その分草刈りが遅れていますが、お盆前の最低目標はクリアしました。

 それ以外の雑草は、家の近くの畑は父が、遠くの主力の畑は手伝いの人たちがある程度刈ってくれました。後は機械で除草/抑草したほうが効率的ですが、機械を使えるのは自分だけなので、作物が負ける前に間に合うかは微妙です。田んぼの方は、各田んぼで出穂が始まりました。周りより遅れていたので一安心。この時期水を切らすと生育が遅れるので、畦の点検もして水漏れもできるだけ止めました。ある田んぼでは、田面にモグラが開けた穴を発見しました。水が減る訳です。本当は秋作の準備も進めねばなりません。今のところそちらまでは手が回っていませんが、焦らず進めていきたいと思います。

ジャガイモを掘り始める

 さすがに夏本番で、塩田平でも暑い日が続いています。たまに、ちょっと涼しい日があり、夜は窓を閉めないと寒いぐらいの日もあります。周囲の田圃では、稲が出穂して花盛りです。もっとも稲の花には花びらが無いので、華やかさはありません。直播きで作業が遅れたわが家の田んぼはまだ出穂していません。成長は順調で、株も大きくなってきているので、秋までに追いついてくれると良いのですが。パソコンが壊れて仕事が遅れているので、農業はパートナーに任せっきりです。田んぼの水は見てくれているようですが、水の管理は難しいようで、よく水が無くなってしまい、雑草が生えてしまっているようです。手が回らない畑は草だらけになってしまいました。

 新しいパソコンは到着したのですが、古いパソコンから中身を移さねばなりません。機械やOSが新しくなっているので、古いソフトウェアに動かないものがあって、なかなか移行ができません。それに公民館で原発事故についてお話をする予定なので、まずその資料を準備しなければなりません。予備のパソコンで作業すると、作業でできたファイルも新しいパソコンに移さなければなりませんl。時間が経つほど移行の仕事が増えてしまいますが、仕方ありません。パソコンは便利な道具ですが、壊れるととても大変です。1週間近くパソコンのお守りに専念しているので、ほかのことは全く手に付きませんでした。

 実は早くジャガイモを掘らなければなりません。暑くなったので茎葉が枯れてしまったからです。もうこれ以上大きくなることはありません。雑草を抑えるためにマルチを張っています。葉が枯れると、芋が埋まった畝の黒マルチが夏の太陽に照らされて高温になってしまい、中の芋が煮えて腐ってしまいます。そろそろまずいな、と思っていた先週末、東京の妹と、近くに住む知人が畑の手伝いにきてくれました。ジャガイモは手掘りもできますし、その方が傷もつかないのですが、土の中から掘り出すので大変です。わが家では耕耘機に鋤をつけて半分掘り出し、残りを人が掘っています。問題は、忙しくて全然整備していない耕耘機が、動いてくれるかでした。

 少し前に畑においてある耕耘機を見たとき、タイヤの空気が抜けていた印象がありました。パンクしていると簡単には直らないなあ、と心配していたのですが、取りにいってみるとタイヤは問題ありませんでした。カバーをかけてあったので、耕耘機に取り付けてあった、肥料を撒く機械のタイヤを見間違っていたようです。エンジンも快調にかかってくれました。これでジャガイモが掘れます。ただ、とても古い耕耘機を安く買ったので、タイヤの山がほとんど残っていません。鋤で土を起こすのは力がいる作業です。でもタイヤのラグが畑の土をあまり掴んでくれないので、タイヤが空回りしてしまい、土は起きないし耕耘機が前に進みません。

 仕方ないので人力で力一杯押して助けてやると、やっとジャガイモを掘り起こすことができます。浅く掘り起こせばあまり力がいらないのですが、ジャガイモを鋤で切断してしまうことが多くなります。深く起こす程よいのですが、深すぎると、力一杯押して手助けしても、びくとも動かなくなってしまいます。暑い中、1日力一杯耕耘機を押し続けて、土曜日までにやっと1/3強のジャガイモを掘ることができました。コンテナに10杯ほど収穫できたので、200キロぐらいでしょうか。目標よりだいぶ少ない感じですが、全部掘り終わり、計量が終わってみないと本当のところは分かりません。植え付けが半月遅れたのと、春先気温が低く成長が悪かったので、こんなところかもしれません。

 日曜日は村の草刈りで、その後残りのジャガイモを掘ってしまおう、と思っていたのですが、炎天下の重労働がいけなかったらしく、体調を崩してしまいました。結局日曜日は1日寝て過ごし、草刈りにはパートナーに行ってもらいました。暑い時期、無理は禁物と思い知りました。でも作物は待ってくれないので、ついついやりすぎてしまいます。ジャガイモは午前中暑くなる前に手掘りしてくれたのですが、手掘りでは2人で1畝半しか掘れなかったとのことでした。週明け、やや体調が戻ったことと、夕刻気温が下がったので、耕耘機でもう1畝半掘り起こし、パートナーに掘り出してもらいました。ここまででやっと半分です。お盆前にやってしまいたい作業がたくさんありますが、体調と相談しながら片付けるつもりです。

パソコン不調と幼稚園のキャンプ

 塩田平では暑い日が続いていますが、皆さんお元気ですか。おかげさまで目眩もだいぶ治まり、ほとんど不自由しなくなりました。ただ、1週間ほど前、突然パソコンが壊れました。うんともすんとも言わなくなってしまったのです。無理矢理蓋を開けて配線のチェックぐらいはしてみましたが、効果はありませんでした。仕事柄バックアップは取っていますので、失ったファイルはほとんどないのですが、パソコンが無いと仕事になりません。会社の古い予備のパソコンで当座をしのぐことにしました。セットアップやデータの移行、バックアップからの復旧などで2日以上かかってしまいました。メモリもディスクも今の半分以下なので、仕事のペースも落ちてしまいます。新しいパソコンが到着するまでの10日ほどをしのがねばなりません。

 幸いこの月曜から水曜まで、毎年お手伝いしている幼稚園のキャンプのボランティアに行っていました。幼稚園の子供と、この春卒園して小学校に入学した1年生、全部で30人の子供と、スタッフが10人前後。計40人分の食事の準備と後片付けが主な仕事です。家の畑から、レタスや玉葱、茄子、ピ−マン。ズッキーニ、それに枝豆などを持っていきました。山の中なので電気も電波も不十分でパソコンはほとんど使えません。パソコンも不調なことですし、キャンプに専念しました。子供たちが登山している間に、短時間に40人分の流し素麺をゆでるのが、一番大変な仕事です。子供たちの下山が遅れて時間があったので、かまどや薪の炊き方を工夫したところ、これまでよりも全然簡単に素麺を作ることができました。

 もう一つのキャンプの大イベント、キャンプファイヤーでも新しい発見がありました。実はファイヤー用の薪の準備が間に合わなかったのですが、炊事用の薪を工夫して、キャンプファイヤーらしく組む方法を発見しました。暗くならないとファイヤーは始められない訳ですが、幼稚園の子供なので、昼間の山登りなどの疲れで、途中で眠くなってしまう子供が続出します。短時間で盛り上げたいわけです。新しい方法は、これまでよりも大きくて派手に燃え上がり、しかも30分ぐらいで火が小さく落ちていくようにできました。10年以上やっているのですが、何事にもまだまだ工夫の余地はあるようです。夏の終わりには小学生対象のキャンプのボランティアも予定しているので、また工夫してみたいと思います。

 そんなわけで、農業の方はさっぱりですが、週末に村の草刈りがあり、ついでに近くの田んぼの草を少し刈りました。生育がゆっくりな有機栽培ですが、周囲の田圃に追いつきつつあります。4枚のうち1枚だけ、雑草が激しく出てしまいましたが、何とか秋までに刈ってしまいたいと思っています。畑の方は豆だけ蒔いて、とりあえずの作物はできていますが、いろいろ追いついていない状態です。それでも、キャンプに持っていく野菜は準備できましたし、塩田平にリフレッシュキャンプにやってくる、福島の子供たちのための野菜も提供する予定です。体調がやっと良くなってきましたので、農作業を再開したいのですが、夏本番で暑く、作業に適した時期ではありません。天気と相談しながら少しずつ進めて行くようにしましょう。