永田農法プラスαの工夫 3

成長がすごく早いのでビックリ

 芽が出て大喜びしたのはほんの一月あまり前のこと。いまでは、辺りにショウガの爽やかな香りを蒔きちらして、元気いっぱいに育っています。

 小ショウガだったら、筆ショウガを採れるのに・・・・・・残念。

 

 

 

 

 

 

 

芝生の藁-刈り取った芝は夏の暑さですぐに乾燥する

 乾燥を防ぐために、藁の代わりに、乾燥した芝で土表面を覆いました。

 

 去年は農家に嫁いだ友人にお願いして、米作りをしているお舅さんから藁を分けてもらいました。

 何度もお舅さんを煩わせるのも気が引けるので、自家製の乾燥芝は我ながらよくやったと感心しています。

永田農法プラスαの工夫 2

 種ショウガはしっかり芽が出るまでまってから植え付けたのにも関わらず、桶の土から芽が出てこない。でも、ネットでは、ショウガは芽が出るまでに時間がかかるから焦らず待ちましょうと親切に書いてあるので、素直に待ちました。待ちました。待ちました。そして、いつまで待たせるネン、オゥラーと故横山やすし氏に変身しかかったある日、遂に芽を発見。

しょうが-第一号だぞー!

 ひとつ芽を出しゃぁ、ふたつ、みっつと次々に......てな具合にはいきませんでしたが、毎朝、土が恥ずかしがって溶けるぐらいにじいーっと見つめていると、土に埋もれたふたつめ、みっつめの芽がありました。

 あまりの嬉しさに、こりゃ、あんたはショウガの芽ですか?と問いかけながら、先っぽをいじくって、ひとつ折ってしまいました。ま、すぐに次のが出てくるでしょうと、若芽荒らしのおばはんは、さほど反省しないのです。

永田農法プラスαの工夫 1

 しょうがは大好きな香辛料で、我が家の冷蔵庫にはかかせません。でも、ちっこい塊な割りにお値段は150円以上、安売りものはさらに塊がちっこい。                   (注:「ちっこい」は「小さい」と同意。西日本で使われる;広辞苑より)

 サイズは仕方ないとしても、袋としょうががベチョーッとくっついてたり、すぐに腐ったりと、なかなか満足の行くしょうがに出会えない。それなら自分で作っちゃいましょうと、簡単に実行に移せるのが永田農法の良いところです。

 

 とりあえず、しょうがの栽培についてネット検索しました。乾燥には弱いらしい、連作はだめというぐらいなもので、特に難しい点はなさそうです。保水性の高い土が良いということで、コンテナ栽培で、日向土の代わりに赤玉土を使うという初めての栽培法を取り入れることにしました。

 腐葉土を多めに混ぜ込んだ方がよいと知り、プラスαの工夫として、肥料があまり入っていなさそうな安物の腐葉土も入れ、コンテナには、外気温の影響を受けにくい使い古した園芸用の杉桶を使用しました。

 

ショウガのプランター栽培 データ

種ショウガの種類:大ショウガ(ホームセンターに売っていた小ショウガと中ショウガは状態が悪く、選択肢が無かった)

コンテナ:30×55×深さ30㎝の杉桶

用土:日向土と栄養分の少ない腐葉土をおおよそ3:1の割合で混ぜたもの

   プラス植え付け直前に、珪酸カルシウムとカキ殻石灰を二握りぐらい混ぜ込む。

肥料:【住友液肥2号】を水で1000倍に薄めたものを週1回たっぷり。

植え付け:鉢底石を厚さ2~3㎝に敷き詰め、用土を桶の深さ3分の2ぐらいまで入れ、土の上に種ショウガ(芽が出かけた箇所を直径5㎝ぐらいの大きさにポキポキ折った塊)を7㎝間隔ぐらいに並べ、用土をまんべんなくかける。液肥の水溶液をたっぷり撒く。

水やり:10月までは、毎日たっぷり。(時々忘れたり、数日家を空けたこともありましたが。)

杉材の桶を使用

なぜ無農薬にこだわるか

 最初から、無農薬で野菜を育てようと決心して始めたわけではありません。

 私は、虫がコワイ。嫌いなのではなく、純粋にコワイのです。しかし、家庭菜園の先輩方が「白菜やキャベツがレース状になった」とか「周囲の農家から虫を飼っているのか」とお叱りを受けたとかいう情報を得て、虫と対峙せずに菜園はできないとだけは覚悟していました。

 

 農薬については、農薬を使用した作物を食べるのが云々というよりも、お米農家に嫁いだ友人の飼い猫が農薬散布後に死んだ、農薬使用後に人体に悪い影響があるなどという、使用による副次的影響が問題だなと感じていました。友人曰く、農薬の使用量を必要最小限に減らしたけど、完全無農薬での商業農業は無理とのこと。

 

 『コツのコツ』は、野菜によって、無農薬でもできるとか、害虫被害で大失敗に終わる可能性が高いから農薬は適期に適量使用すればうまくいくというように、農薬の上手な使用法を勧めています。

有機農法や永田農法以外の農業指南書には、たいていが、「農薬○○をいついつに散布・・・・・・」のように、使用するのが当たり前のように書いてあります。

 

ポイントを押さえた賢い農薬使用は、菜園の作業量を大いに軽減し、失敗を無くすことにつながるでしょう。と、秋に植えた大根が全滅した現在、実感しています。

 

 しかししかし、私の菜園では先に述べた自然素材の防虫・殺菌剤のみで育てる固い決心をしました。

 確かに大根は全滅しました。白菜もどうなるかわかりません。それでも、いいです。

 「収穫の○○日前まで使用可能」と説明書きが付いている薬剤には一切手を出しておりません。

 

 なぜそこまでこだわるか。理由は、私は私だからです(悪い意味で!)。

 まず、農薬を散布するための支度が面倒。帽子、ゴーグル、マスク、手袋、長袖長ズボンなどなど、考えただけで、頭がのぼせそうです(おばさんはすぐに頭がのぼせる^^;)

 O型性格丸出し-細かそうで大ざっぱ-な私のこと、農薬を薄める濃度を「あっららら・・・まっ・・・ちょっとぐらいはいいか・・・」てなことをやってしまったり、適量をスプレーするつもりが、葉っぱの表裏にザバザバにかけてしまい、結局枯らしてしまうのが明らかなので(例:いままで薬を使用したお花類はみな死亡;観葉植物などを剪定しては枯らすため家人から斬り殺しとのあだ名を付けられる)、自分のため、周囲のため、野菜のため、私は劇物を扱わないという信念を貫くことにします。

 

 手作り【ストチュウ】と【除虫菊のエキス】で追いつかないぐらい虫や病気にやられる野菜は、これから2年ほど、強い苗を育てる方法(別の機会にご紹介します)を導入して、それでだめなら、あきらめて、スーパーで普通に売っている白菜や大根を買うことにします。

 

 この2種類のいいところは、自然素材で、なめても大丈夫なところ。飲むのはお勧めしませんが。

 【ストチュウ】はニンニクと唐辛子が発酵した、激しい香りで、実際になめる気にはなりません。

 【除虫菊のエキス】は蚊取り線香のもとみたいな香りで、これも嘗めたくはないですが、嫌な臭いではありません。

 スプレーする量も、多すぎたから野菜が枯れるなんてこともないので、葉っぱを手で触り、裏返したり、邪魔になる葉をかき分けたりしながら、丁寧に散布できます。

 使用後に手荒れしたことは、一度もありません。

 

 【除虫菊のエキス】は商品として売っていますので、友人からプレゼントしてもらえない方は、ホームセンターやネットで購入できます。

 

  今度、白菜と大根を作るときは、【ストチュウ】のおダシと木酢液の配分を変えて、ニンニク唐辛子をガッツリ効かせてみようと考えています。

 

自家製ストチュウの作り方と使用法

1.ニンニクと唐辛子を焼酎に1ヶ月以上漬けた液-ストチュウのおダシを用意しておきます。

2.1の原液を木酢液に混ぜます。(1:4ぐらいの割合・・・かな)

(左)3年前に作った―おダシ  (右)これも3年前に作った―ダシを木酢液で割ったもの

3.2を1000倍に薄めたものを、スプレー容器に入れて、葉っぱや土に散布します。

無農薬で、できるかなぁ・・・

 いわゆる【農薬】は使っていません。

 友人から頂戴した自家製【除虫菊のエキス】と、私の手作り【ストチュウ】だけです。

 普段は殺菌剤、防虫剤として手作りストチュウをスプレーします。

 頻度は、週1回・・・といいたいのですが、ついついさぼって虫が付いてしまい、【除虫菊のエキス】のお世話になっています。

『しっかり育つよ! ベランダ永田農法』(著者:たなかやすこ、発行:集英社)で【野菜に安心な防虫剤】という呼び方で、この【ストチュウ】(厳密にはストチュウとは違うみたいですので、括弧でくくります)の作り方を紹介しています。

 著者のたなかやすこ氏は、【ストチュウ】だけで、防虫対策は万全と書いておられますが、我が家の庭とテラスは環境が異なるためか、使用頻度が足りないためか、はたまた【ストチュウ】自体の作り方に問題があるのかわかりませんが、とにかく、虫はつきます。

最初のうちは【ストチュウ】を1000倍に薄めたものをプシュプシュとスプレーして、殺菌、防御。そして、ある日アブラムシや、コナガ・アゲハなどの幼虫を発見して、キャーとあわてて、【除虫菊のエキス】を500倍に薄めた液をスプレーするという状況を、この3年間繰り返しています。

【除虫菊のエキス】は結構効きます。ただ、雨が降ったりすると流れてしまいます。

 また、野菜に残留して効果が持続するわけではありません。

アブラムシが大量発生した時は、1週間に1度【除虫菊のエキス】のスプレーを2回ぐらい行えば、しばらくは収まります。一旦虫を退治して、また【ストチュウ】で殺菌し、また虫が付いたら【除虫菊のエキス】をスプレー・・・・・・という繰り返しを二回りぐらいするうちに収穫期を迎えます。

葉菜類には、収穫した時にアブラムシ(生死の如何は不明。知りたくもありませんし^^;)がくっついていることが多いので、大きなボールに入れて、水道水に1時間以上浸してから、ザルにあげて、食す、または密封容器に入れて冷蔵庫の野菜室で保存することにしています。

世界一美味しいトマト

すごいタイトルをつけてしまった。

でも、私のホントーの本音です。

 

ウチのトマトは世界一、おいしいゾ―――――!!!

 

という理由と、実感するまでの過程をご紹介します。

苗を植え付けて、3週間。

育つ、育つ、頼もしく               (右下)雨が当たらないよう、ビニールで保護

プチトマト、負けてません。

小さくても、花も実もつく

 

 

 

 

 

 

 

 

畑づくり

庭の配置

 我が家は、東側のお隣と壁を接していて、庭の境目もワイヤーフェンスのみ。南庭の真正面には、約3メートルの路地と緑地をはさんで、3階建ての家があります。つまり、真夏は太陽が高く上がるので、庭の日当たりは十分だけど、冬場は真昼の陽がお向かいの家にさえぎられ、午前と午後の太陽しか当たらないという環境です。

 野菜を育てるには、一日4~5時間の日照が必要と本に書いてありました。冬の真昼の太陽が当たらないとしても、なんとか4~5時間は確保できるかなぁというところです。

 我が家の庭は約4坪ありますが、すべて畑にしてしまうというのは、お花大好きな私にとって寂しいので、半坪をテラスにして蘭の棚を置き、半坪をクーラーの室外機置き場と土や園芸材料を入れる組み立て式物置に充て、お隣の庭と接する東側のフェンスぎわ半坪にブルーベリー(ラビットアイの2種類)を生け垣として植えました。南側フェンスに沿って、1坪をお花畑、1坪を菜園にして、残りの土にはベージュを主体とする3色のガーデングラベル(砂利)を敷きました。

2階から見た畑

庭の南東側(左)と南西側(右)。南正面に隣家がある。南西側には小さなニンジン畑と防虫ネットをかけた野菜の棚。

 お花畑と菜園の周りは、前の住人が大量に残していった大きめのレンガを3段に積み上げました。横着な私は、レンガを漆喰などで固定しなかったのですが、おかげで引っ越し後1年経ってから菜園を拡張するのに何の苦労もいりませんでした。

 庭造りの本を見ると、レンガを固定する方法が紹介されていますが、単純に積み重ねるだけでも十分土を保持できますし、必要な時に庭のレイアウトを変えられるという利点がありました。お子さんがレンガの上に立つなどという心配がない場合は、「形を変えられる庭」というのは、便利ではないかと思います。

  1坪の菜園スペースではそれほど多くの種類の野菜を育てるわけにはいきませんので、空いたスペースにおしゃれな棚を置き、プランターで葉ものを育てることにしました。鉄製の棚の幅に合わせて、45センチ幅のプランターをいくつか購入して、私の永田農法がスタートしたのです。