現在進行形の白菜物語 その2

 3階テラスの最も日当たりの良い場所で、ドカーンとでっかいプランター2個に植えられた白菜はすくすく育ち・・・と信じて、よく観察もせず、漫然と日々の水やりと週1回の液肥やりを続けていました。

喰われている

 どれどれ白菜クン元気かね、なんて調子でネット越しの白菜を見てみると、葉っぱが穴だらけ!

なんじゃ、こりゃー!!! 

コナガの幼虫はいない! アゲハもちがう! 虫がいないぞ~~~!

これが、どの本を見ても要注意とされていた、ヨトウムシか!!!

 「ヨトウムシは、昼間は土中に隠れていますので、葉っぱが食害されていて虫らしきものが見当たらない場合は、夜の12時頃に懐中電灯で照らして探せば見つかります。」と、ある本に書いてあった。

 夜の12時・・・早寝遅起きが美容に一番と信じている私は、夜の11時までにはお気に入りの本と顔面マッサージ用のゲルマニウムローラーを持ってベットに潜り込む主義を通しています。夜の12時なんぞに懐中電灯を持って、見も知らぬ(?)虫を探して外気に当たるなど、嫌じゃ嫌じゃ~と、2日間悩んだのであります。

 3日目に、このままでは白菜の漬け物はおろか、白菜の片鱗も食べることができなくなると思いつめ、白昼捜索という積極的かつ攻撃的な作戦にでました。

 割り箸1膳をお行儀良く持って、白菜の根本の土をほじるのです。ただそれだけ。意外にも簡単に、でっかいのが見つかりました。

(左)触ると丸くなるヨトウムシ。(右)安心すると伸びるヨトウムシ。

 処刑は、私は自らの手を下すことを好みませんので、いつものように、箸でつまんで、屋根に置くだけです。鳥たちがにぎやかな我が町では、虫さんに手を下さなくても、大丈夫なのです。

 私見ですが、葉の裏の葉脈に沿って体を伸ばして(擬態のつもりだろうが、私には通用しない)隠れるコナガの幼虫や、葉の茎で体をながーくして擬態しているつもりのアゲハの幼虫と比べると、ヨトウムシは、土中にいる安心感からか、さほど深いところに隠れているわけでもなく、簡単に発見できるので、前述2種の幼虫より、おバカなのかも知れないなどと思います。白昼捜索で見つかるなんて、ヨトウムシの名がすたるのではありませんか?

 発見したのは1匹だけ。体長は5センチくらい。けっこうブットク太っている。そりゃ、1匹であれだけの白菜を食べたら、成長もするわね。

 白菜からは脱線しますが、ついでだから、害虫のお話し。

 3年生の私は、大嫌いな虫との闘いに鍛えられ、今ではコナガの幼虫ぐらいなら、指先でちょいとつまみ取れるほどたくましくなりました。

 注意! 以下には気分を害されると思われる記述がありますので、きれい好きな方、お菓子などを食べながら読んでいる方は、お気をつけください。

 フンを見たら虫がいるという証拠だから、フンで見分けるというワザも身につけました。

見にくいけど、緑の丸っぽいのがヨトウムシのフン

 我が家のデジカメでは、仁丹より一回り小さいコナガの幼虫のフンは撮影してもよく見えないので、ヨトウムシのフンだけでもご覧頂きます。コナガの幼虫のフンは緑色、小さく真ん丸。アゲハの幼虫のフンはコナガのより大きい。それより大きくて、形は丸くなく、(言いにくいのですが)いかにもウ○チの切れっ端という形状です。

 ヨトウムシは小さい時は透明で、お腹の中の土か内臓(みたいな)茶色っぽいものが透けて見えます。なぜ幼少時のヨトウムシを私が知っているか。それは、ある日、プランターの土のあたりを体長1センチぐらいの細い透明な虫を見たからです。あれをあの時にやっつけておけば、今の苦労はなかったかも知れない。

緊急企画!!!野菜高騰対策!!!

 10月半ばというのに、気温は下がらず、降ったり曇ったりの日も、10月にしては多すぎる。そして何よりも、白菜、半結球レタス、サラダ菜等々、涼しくなってから育つ野菜の初期生育が非常に悪い。

 今年の冬は、さまざまな葉野菜をガッツリ食べようと、今まで育てたことのない野菜の種をわざわざネットで(2割引、送料無料キャンペーンがあった)買い込んで、楽しみにしていたのに・・・スタートから失敗か!?

 いえいえ、悪いのは私の技量ではなく、気候なのです。ウチの葉野菜が育たないイコール農家の葉野菜も育ちにくい-結果として、野菜の高騰という恐ろしい結果が、スーパーに行くまでもなく予想できたのです。

 スーパーでは、レタス1個360円、白菜8分の1切れが160円。は・ち・ぶ・ん・の・い・ち!

 白菜を8等分するのは至難の業、でもこれから鍋料理の魚やお肉を売り出したい時に、欠かせない準主役である白菜の値段を大きくしないために、スーパーの経営者も必死なのでしょう。

 ウチは値段が下がるまで、鍋料理はしませんよ~~だ。

 まだ寒くないから鍋料理は食べなくても構いませんが、毎朝の生野菜や、夕飯の付け合わせ野菜はなんとしても自力調達するために、必死で考えた末の作戦をご紹介します。

 作戦その1.間引き菜のフル活用

上から時計回りに、小松菜、サンチュ、ピーマン、コカブの間引き菜

 これは本文執筆当日の収穫物です。

 小松菜、サンチュは掻き取り収穫にして、ピーマンは実が密集していたのを間引きました。

 コカブは9月にドバッと大量に種まきしておいたものを、頃合いを見て二度ほど間引き、今回が最終間引きになります。

9月に種まきしておいたもの

 小松菜は、直径30センチ、深さ10センチの臼状の植木鉢に植えました。大株にして引っこ抜く予定でしたが、葉野菜の市価を見て、こりゃあ長期戦になりそうだと考え、必要な分ずつ、ちびちび掻き取り収穫する方針に変更。

小松菜

成長の早い大根

 ちなみに、コカブ、大根、ラディッシュなどは発芽が早く、成長も早い。発芽温度の幅も広く、極端なはなし、どこにでも蒔いておけば、間引き菜を食することができるということ。ちなみに、間引き菜とはいえ、ビタミン、ミネラルは大きく育った野菜より豊富。種を余らせておかないで、がんがん蒔いて、ワシワシ食べる。間引き菜さん、ありがとう!

 

 

 

 

作戦その2.すき間は無駄にしない

 野菜の市価が落ち着くまで、出来る限り自己調達するため、思いついたのが、すき間作戦です。

 人参の発芽を促すために、ラディッシュの種も一緒に(同じ所に)蒔くというワザは試したことがありますが、人参の種だけでも十分発芽することがわかったので、このワザは一度しか採用しませんでした。

芽を出したばかりの人参の畑

 写真は種まき後、人参が芽を出したばかりの畑の写真です。人参の株間は20センチです。人参は初期の成長がゆっくり、我が家の、日照時間の短い畑では特に遅いので、20センチの土がスカスカして、なんだかもったいないなーと見つめているうちに、「そうだ!収穫期間の短いラディッシュを植えよう!」という、画期的なアイデアがひらめいたのです。

人参とラディッシュ

 この写真は、2度目の間引き風景です。よく見ると、ピンクの豚の蚊取り線香入れと、菜を入れるボールが写っています。

 ラディッシュの間引き菜は、朝食のお供、人参の間引き菜はおひたしにして、美味しく頂きました。人参の葉っぱは香りがきつくてとか、繊維が固すぎるのではとか気にする方もおられるでしょうが、取り立ての新鮮なものを茹でれば、セリのような風味が楽しめて、たまにしか味わえない「お楽しみ」になっています。

畑とプランター栽培での水と肥料

 永田農法は、肥料と水を極限まで切りつめて野菜を栽培する「スパルタ農法」などと言われるそうですが、果たして、本当の意味のスパルタでしょうか。肥料と水を切りつめるという点を、少し検証してみたいと思います。

 『永田農法でかんたん、おいしい野菜づくり』(監修:永田照喜治氏・杉原葉子氏、発行:主婦と生活社)では、畝のサイズを明確に記しています。私は、この畝とまったく同じ大きさでなければ永田農法の野菜は出来ないとは考えていませんが、畑とプランター栽培における水と肥料の施し方の基本として、頭の片隅に置いています。

 同書によると、畑では「畝は、グン!と高くつくる」と高畝を勧め、適量の液肥を混ぜた水やりを週に1回行います。

 高畝により、水はけは良くなり、[いわゆる]水を切りつめたとも言えなくはないのですが、よーく考えなくてもお分かりのように、野菜を育てるのに、フツー、毎週畑に水やりするでしょうか。

 また、この本には「畳1畳あたり10リットル・・・」と液肥入りの水の量まで書いてあります。

 畳1畳、10リットルって・・・! 

 永田農法は、これだけの大量の水を土壌に与えておき、かつ、高畝にすることによって、必要最小限の水と肥料を野菜の根っこが吸収できるシステムなのだと、私は解釈しています。

 私の解釈が正しいかどうかはわかりませんが、我が家の1坪畑と、3階テラスのプランター栽培では、この解釈に基づいた液肥水やりを続けて、野菜を育てています。

畑の場合

 我が家の1坪畑は、土の量と畑の面積の関係で、一連の永田農法の指南書が勧めるような30センチの高畝は不可能です。もし真面目にやれば、一畝しか作れませんが、不真面目な私は、ちょいと工夫して、15センチから20センチぐらいの高さで、小さめの畝を2本、プラス(日当たりが悪くても育つ野菜向けの)細い畝を1本作っています。

 畝の高さ(というより、低さ)に合わせて、液肥水の量を、畳半畳の畝に対して、1週間ごとに約2リットル。

 晴天続きの夏場は途中に水だけをやったり、雨が降れば液肥水やりは2、3日後にずらすようにしています。

 季節によって、野菜の種類によって、必要な水の量が大きく異なり、ここが一番難しいところです。

 トマトのように、水も肥料も少なめがよい野菜は、葉が萎れかけるまでほったらかしにしておけます。

ナスのように(特に私の好物である水ナス)水と肥料を多く必要とする-と一般に言われている野菜は、過去2年の【石ナスばっか】経験におびえて、今年は液肥水を大量にやりすぎたようです。

 数個の長なすと水ナスが収穫できただけで、花が結実せずに落ちてしまうという結果に終わりました。

プランターの場合

 我が家のプランター置き場は、3階テラスです。日照時間の限られる地上の畑とは正反対に、遮るもののないコンクリートのテラスに日が降り注ぐ、(夏場は)熱地獄となります。

 コンクリートをむき出しにしないよう、ウッドパネルを敷いていますが、それでも熱は相当のもの。

 従って、日向土に20%かそれ以上の保水材を混ぜて、畑になるべく近い水環境を作ってやることで、厳しい夏も乗り越えています。

 我が家の特殊条件ですが、年に2~3回、帰省のため1週間から10日ぐらい留守にすることがあります。畑の水やりは心配無用ですが、3階のプランターに植えた野菜は、10日も水なしでは生き延びることができません。そこで夏の留守中は、プランターを全部玄関周辺に置いて、お隣さんに水やりのおせわになります。

 しかし、年に何回も、プランターを移動し、毎回お隣さんにお願いするのも辛いものです。

 今年はプランターの数が10個を超したこともあり、秋の留守には、プランターの水抜き穴をふさいで、たっぷり水やりしてから出かけました。おかげで、加湿による障害はありましたが、少なくとも枯れることは防げました。

 永田農法は「少なめの水と肥料で栽培する農法」と簡単に言い切れるでしょうか。

 私流は「不要なものを省いた農法」のほうが適切ではないかと思っています。

 

土の準備

冬野菜のタネをプランターに蒔く前に行った土の準備をご紹介します。

簡単ですヨ(^_^)v

通常は鉢底石をネットに入れますが、この石は大粒なので、省略

 1.プランターに鉢底石を敷きます。

 

 

 

 

 

全体量の3分の1をバケツで混ぜてしまうのがコツ

2.ふやかしておいたココピートと日向土を、バケツで混ぜる。

割合:日向土(全体量の約3分の1)と同量のココピート

 

 

 

 

上の白いのがカキ殻石灰、右下がケイカル。

3.バケツにカキ殻石灰とケイカルを混ぜ込む。

 

 

 

 

 

 

4.先に日向土(全体量の約3分の1)を入れたプランターに3を入れて、よく混ぜる。

*土の全量をバケツまたはプランターで混ぜようとしても、なかなか均一にならないので、2、3、4の手順で、小分けにして混ぜています。大きなバケツをお持ちで、腕力に自信のある方は、全量を一気に混ぜるのが簡単で、早いでしょう。

 5.すぐに種まきや苗を植え付けられないときは、そのままで放置。

 つまり、暇な時に植え付け予定の数のプランターを準備しておいて、タネや苗が調達できてから植えることができます。。

 *野菜により、液肥の種類が1号、2号と違うので、種まきや植え付けの直前に液肥を土に撒く。

(注)この配分は、保水材のココピートを基本用土の30パーセントにした場合のものです。

 私は、種々の事情により、毎日プランターに水やりが出来ないことがあるため、保水材を多めに入れるという試みを行っております。

 結果は後々ご報告致します。

 基本的な日向土と保水材の配分については、『永田農法でつくるベランダ・屋上菜園』(永田洋子氏著・水曜社)をご参照下さい。同書では、保水材は日向土の5%から25%(なしの場合もある)と勧めています。私の経験では、保水材なしで日向土のみでプランター栽培するには、夏場は一日も欠かさず、野菜の様子を見て、朝夕の水やりが出来る方に限られると思います。

 永田農法を試みたが、水やりに失敗して挫折・・・という方をネットで散見しますが、日向土のみで栽培して保水材を入れなかったのではと想像しています。

現在進行形の白菜物語 その1

 今から一ヶ月ほど前に、役に立つテキストを入手しました。タイトルは『かんたん!プランター菜園のコツのコツ』(上岡誉富氏著、農文協)。とにかく、プランター栽培について、嬉しくなる、心強い情報が満載です。何が「嬉しく」て「心強い」のかは、実際にお読み下さい。

 『コツのコツ』に触発されて、色々な野菜を試してみたくなりました。

 そのひとつが白菜です。漬け物作りウン十年(?)のワタクシ、できることなら我が手で育て上げた白菜や大根を漬けてみたい。家庭菜園3年生にしてはハードルが高いと思えましたが、『コツのコツ』を読んでいると、なんだか出来そうな気がしてきたのです。

 さて白菜は、っと・・・ページを繰ると、「タネまきは8月上旬から9月上旬を厳守」「遅れると結球しない」。ギャー、すでに9月上旬、タネも買ってない、植え床のプランターも、日向土もない。ということで、ネットで《お黄にいり》というミニ白菜の種を購入、その他の資材はホームセンターに駆けつけて調達。あまりにあわてたためと、ホームセンターの安売りにコロリと乗って、『コツのコツ』で勧めているプランターより、一回り小さいものを買ってしまったことに気がついたのは、タネまきを終えて一週間後のことでした。

根っこを拝見

 収穫時をずらすため、プランターへの直播きとポットでの苗作り後にプランターへ移植するように『コツのコツ』書いてあったので、そのとおりにしました。

 

 

 

害虫対策のネット

白菜は虫に好かれるタイプなので『コツのコツ』は農薬を紹介していましたが、無農薬主義の私は、種まきと同時にプランター全体を防虫ネットでカバーすることにしました。

 ここで大失敗。ポットには何の害虫対策もしなかったのです。おかげで写真のように、出たばかりの柔らかい新芽は次から次にバッタに食べられてしまい、アーアーとため息をついている間に、全滅してしまいました。

ポットで苗作り

でも、私はマケナイ(*^_^*)。

プランターには常に余分に種まきするという習慣のお陰で、ひとつのプランターに蒔いた種が本葉四枚ぐらいに育った頃に、二つ目のプランターに移植しました。まずはメデタシ、メデタシ。

野菜の冷凍保存法

*他のサイトより抜粋

 青菜類(ほうれん草、小松菜など)

冷凍  サッとゆでてから水気を切り、適当な大きさに切ってから小分けにし、ラップで包み金属トレイに並べて

冷凍室へ。凍ったら、ラップで包んだままジッパーつき保存バッグに移して冷凍保存します。

解凍  おひたしや炒めものには電子レンジで半解凍、スープなどの場合は凍ったまま加熱調理

保存期間の目安  2週間

 カブ

冷凍  葉と実を切り分ける。実は使いやすい大きさに切って、葉はサッとゆでてから水気をきり、汁物や炒め

物に使いやすい大きさに切ります。どちらもラップに包んで小分けしてからジッパーつき保存バッグに入れて冷凍します。

解凍  凍ったまま加熱調理

保存期間の目安  2週間

キャベツ、白菜

冷凍  細切りにしてゆでる、または塩もみしてから水気をきったものを小分けにしてラップで包み、金属トレイ

にそのまま並べて冷凍室へ。凍ったら、ジッパーつき保存バッグに移して冷凍保存します。

解凍  凍ったまま加熱調理。  塩もみしたものをサラダに使うときは自然解凍

保存期間の目安  2週間

キュウリ

冷凍  輪切りにしたキュウリに塩をまぶしてよくもみます。しばらくおいて、水気を切ってから小分けにしてラッ

プで包み、ジッパーつき保存バッグに入れ冷凍します。

解凍  自然解凍

保存期間の目安  3~4週間

ゴボウ、レンコン

冷凍  ゴボウはささがき、レンコンは輪切りなど使いやすい形にし、酢を加えた水で弱火でゆで、ザルに上げ

て冷まします。ペーパータオルでよく水気を取って、ジッパーつき保存バッグに入れて冷凍します。

解凍  凍ったまま加熱調理

保存期間の目安  2週間

シイタケ

冷凍  石づきをとり、そのまま切らずにジッパーつき保存バッグに移して冷凍保存します。

解凍  自然解凍、または炒めもの・汁物・煮物には凍ったまま加熱調理

保存期間の目安  2週間

シメジ

冷凍  根本を切り落とし、使いやすく小房に分けて、ジッパーつき保存バッグに入れて冷凍します。

解凍  凍ったまま加熱調理

保存期間の目安  2週間

ジャガイモ

冷凍(マッシュポテト)  丸ごとゆでて皮をむき、つぶしてから冷まします。

ジッパーつき保存バッグに薄く平らに詰めて、冷凍します。

ジッパーつき保存バッグに皮をむいたジャガ芋を入れて口を一部開けて閉じ、バッグの上にふきんやペーパータオルなどをのせて、上から棒などでたたいてつぶすと簡単につぶせます。冷ましてから平らにして空気を抜くようにジッパーを閉めなおせば、そのまま冷凍できます。

解凍  自然解凍するか、電子レンジで解凍

保存期間の目安  2週間

大根

冷凍  大根をすりおろして厚手のペーパータオルにのせて包んで水気を切ります。ラップに薄くのばして小分

けにして包み、さらにジッパーつき保存バッグに入れるか、保存容器に入れて冷凍します。

解凍  自然解凍、または電子レンジで解凍

保存期間の目安  2週間

タマネギ

冷凍  みじん切りか薄切りにして炒めてから冷まし、ジッパーつき保存バッグに薄く平らに入れて冷凍します。

解凍  自然解凍、または凍ったまま加熱調理

保存期間の目安  2週間

トマト、プチトマト

冷凍  冷凍したものは生では食べられませんが、トマトソースや煮込み料理に使えます。皮を湯むきし(皮に切

込みを入れて熱湯につけ、めくれてきた皮を剥く)、ざく切りにして種を取ります。プチトマトはヘタのみを取り除いて、ジッパーつき保存バッグに入れて冷凍します。

解凍  凍ったまま加熱調理

保存期間の目安  2週間

長ネギ、ニラ

冷凍  よく洗い、3~4cmの長さに切り、ペーパータオルでよく水気を取って、ジッパーつき保存バッグに入れ

て冷凍します。

解凍  汁ものや鍋もの、炒めものに凍ったまま加熱調理

(ペーパータオルでよく水気を切れば1切れ1切れバラバラに凍るので、使いたいだけを取り出せます。)

保存期間の目安  2週間

パセリ、バジル

冷凍  よく洗い、軸だけ切ってペーパータオルでよく水気を取り、ジッパーつき保存バッグに入れて冷凍します。

解凍  凍ったまま刻みます。

凍った状態で冷凍庫から取り出してバッグの上から揉むだけで、細かな刻みパセリを作ることもできます。

保存期間の目安  2週間

万能ネギ

冷凍  よく洗い、ペーパータオルでよく水気を取って小口切りにし、ジッパーつき保存バッグに入れて冷凍しま

す。ところどころかたまりになっていたら、バッグの中に空気を入れ、よくふるとバラバラにすることができます。バラバラにほぐれたら、再度空気を抜いてジッパーを閉じ、冷凍保存します。

解凍  汁ものなどは凍ったまま加熱調理、薬味に使う場合は自然解凍

保存期間の目安  2週間

ピーマン、インゲン、人参、カボチャ、絹さや

冷凍  使いやすい大きさに切ってから、やや固めの状態にゆでます(カボチャは水から5~6分、ニンジン、イ

ンゲンは沸騰した湯に数分、ピーマン、絹サヤは1分)。ザルに上げて冷ましてからペーパータオルでよく水気を取って、ジッパーつき保存バッグに入れて冷凍します。

解凍  凍ったまま調理

保存期間の目安  2週間

 

ブロッコリー、カリフラワー

冷凍  小房に切り分けてから下ゆでします。水気をしっかり切り、ラップを敷いた金属トレイにそのまま並べて

上からラップもかけて冷凍室へ。凍ったら、ジッパーつき保存バッグに移して冷凍保存します。

解凍  凍ったまま調理

保存期間の目安  2週間

山芋、とろろ芋

冷凍  皮をむいて酢水につけてからすりおろして、ジッパーつき保存バッグに入れ、薄くのばして冷凍保存します。

解凍  自然解凍

保存期間の目安  2週間

ゆず、レモン

冷凍  皮と汁に分けて保存します。皮をよく洗い、ピーラーなどで皮をむき、細切りにします。ペーパータオル

でよく水気を取って、ジッパーつき保存バッグに入れて冷凍します。汁は絞ってジッパーつき保存バッグに入れて、空気を抜くようにして薄くのばして冷凍します。

解凍  自然解凍

保存期間の目安  2週間

レタス

冷凍  洗ってペーパータオルで拭いて水気をよく切り、食べやすい大きさに手でちぎってジッパーつき保存バ

ッグに入れて冷凍します。チャーハンやスープなど、加熱調理にのみ使用します。

解凍  凍ったまま加熱調理

保存期間の目安  2週間

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豆腐、コンニャク

豆腐は冷凍すると水分が抜けるので冷凍には向きません。またコンニャクは組織が壊れてしまい、解凍するとスポンジ状になってしまいます。豆腐やコンニャクはもとの状態には戻りませんが、凍み豆腐(凍みコンニャク)という形で味わうことができます。

・ 水気をふき取り、厚さ約1cmに切ります。

・ ラップを敷いた金属製トレイに1枚ずつバラバラにおいて上からラップをかけて冷凍庫へ。凍ったら、ジッパーつき保存バッグに移して冷凍保存します。

解凍  そのまま加熱調理(煮ものや炒り煮など)

保存期間の目安  4週間

 

卵は冷凍に向いていませんが、全卵をときほぐすか、卵白だけにすれば冷凍できます。また、炒り卵や錦糸卵などにしてから冷凍すると使うときに便利です。

生卵

冷凍  全卵はときほぐし、卵白はそのまま容器に入れて冷凍します。

解凍  自然解凍

保存期間の目安  4週間

錦糸卵、炒り卵  

調理して冷凍

錦糸卵を作るときは、まず卵をときほぐし、塩少々と水溶き片栗粉を少々加え、よく混ぜます。次に油を引き、熱したフライパンに薄く広げ、裏返して両面を焼きます。フライパンから取り出し、よく冷めてから、細切りにします。
炒り卵を作るときは卵をときほぐし、塩・こしょうを少々加えて、油を引き、熱したフライパンに流し込み、菜ばしでかき混ぜて焼きます。火が通ったらフライパンから取り出してよく冷まします。いずれも、ジッパーつき保存バッグに移し冷凍保存します。

解凍  自然解凍。また、炒めものなどに入れる場合は凍ったまま加熱調理

保存期間の目安  4週間

 

 

 

土選び

1.土選び:基本用土

 永田農法のプランター栽培では、基本用土に日向土を使用すると、大抵の永田農法の指南書には書いてあります。しかし色々と多くの指南書を読んでいくと、日向土以外の軽石(パミス・スコリアなど)、砂(矢作砂・川砂など)、赤玉土でもOKとのことです。

 永田農法イコール日向土の思いこみをしていた私は、エエエエ???

 いかに日向土での野菜の生育がすぐれているか、わざわざ赤玉土と比較した写真をずらーっと並べた本もありました。

なんでぇ今ごろになって・・・赤玉土、いいのぉ?

 ここで頭を柔らかくして、畑とプランターの土の環境について、じっくり考えてみましょう。

  畑では、赤玉土オンリーで栽培するとします。赤玉土も日向土も栄養の入っていないピュアな土です。畑の赤玉土の保水性は、プランターに入れた日向土と比べるとかなり高いと思われます。(ちなみに、一般の農家では水やりなど一切しないで、みずみずしい野菜を育てており、それは地力、つまり、畑の持つ保水性、栄養価のお陰です。)そのため、永田農法の「水と肥料を最小限に」という原則に従って、畑では高畝プラスマルチで水を制限し、週1回の液肥以外、水やりはしません。

一方、プランター栽培ではほぼ毎日の水やりが必要と本に書いてあります。つまり、畑の保水力を持たないプランターには、毎日お水をあげましょうねということです。

 永田農法が、他の農法と違う点を取り上げて、何故、何故と出てくる自分の疑問を、農業関係の書籍やネット検索で調べていくうちに、私なりの答えが出てきて、今はその答えや実践方法が正しいかどうかを試している過程です。

 前置きが長くなりましたが、永田農法でプランター栽培をする場合の土選びの条件を、(私見です、もちろん)述べたいと思います。

基本用土ランキング:ご自身の体力やご家庭の栽培環境に合わせて選んでください。

1.日向土:高温殺菌処理をされている点で、1番にあげます。価格には満足していないけど・・・。

2.その他の軽石(パミス・スコリアなど)日向土より、軽く、安価なのが嬉しい。

3.各種の清潔な砂:最も良い結果を出すと思われますが、重さが難点。保水材は不要でしょう。

 注意!コンクリートに混ぜるための砂は、栽培に適しているとは思えません。

4.赤玉土:野菜の種類にあわせて単体でプランター栽培しています。水やりの心配がないのが利点。

 

2.保水材

 基本用土が日向土か軽石の場合は、保水性のある素材を混ぜ込むと、失敗が少なくなります。

 価格と扱いやすさの点で、私はココピートを使っています。

ココピート-百円ショップで売っている。

 ココピートは、土の準備の最初にたっぷりの水でふやかしておきます。水の量は固まりの5倍以上必要です。ふやかす時間は30分もあれば十分か・・・。私の場合、テキトーな量の水に浸して放置、水が足りなさそうなら足すという、いい加減な使い方をしています。

ココピート(左)水でふやかしたところ。 (右)余っても次に使える。

3.ケイカル、有機石灰

 ほとんどの野菜は酸性土を嫌うので、アルカリ性にするため、畑では苦土石灰や有機石灰を使用します。永田農法の場合は、珪酸カルシウムを勧めています。理由は・・・私の勉強では・・・判明していませんが(;_;)。良いと言われているのだから、良いのだろうという素直な気持ちで、私は畑にもプランターにも珪酸カルシウム(略してケイカル)を使用しています。

 ところがどっこい、ある永田農法の本では、ケイカルがなければ、カキ殻石灰(有機石灰とも書いてある)などでもよいと書いてあったではありませんか。

 ケイカルはホームセンターでは買えないので、ネットで調達しています。(昨今は永田農法が広まった結果か、価格がぐんと下がりました!)

 カキ殻石灰は、百円ショップでも購入できます。

 この有機石灰の利点は、安いこと、植え付けてから土に撒いても良い(と説明書きにあった)ことです。1の基本用土と2の保水材を混ぜて、さっさとタネを撒いてから、あっ忘れた!と思ってカキ殻石灰を撒いたことも幾度か・・・。という点で、便利な石灰です。

 ちなみに、苦土石灰と堆肥、化成肥料を使用する場合は、苦土石灰を土に混ぜて1週間待ち、堆肥と化成肥料を混ぜてまた1週間寝かせてから、やっと種まきや苗の植え付けを行います(NHK野菜の時間の説明より)。私のように、パッと思いついて、ワーッと作業するタイプには向きません。栽培の適期を逃してばかりになってしまいます。

 石灰の話しに戻しますが、現状では、畑にもプランターにも、ケイカルとカキ殻石灰の両方を使っています。

 栽培後の野菜を引っこ抜いた時、ケイカルのツブツブが残っていることがよくあります。カキ殻石灰は土に混ぜたら、すぐに見えなくなりますが。

 この目に見える残留ケイカルとすぐに見えなくなるカキ殻石灰の長所短所がよくわからないので、とりあえず、両方使っているという状態です。

 両方使っていても、この2年余り、障害はないと思います。

塩害おそるべし ― その2.クウシンサイ

 クウシンサイのありがたさを述べつつ、しっかり茂った写真さえ残さずに、刈り取っては食べてしまったことを、今、悔やんでいます。あの元気一杯の姿を、一枚でも撮っておけばよかった。クウシンサイは強い野菜だから、台風の雨なんかに負けないでしょうと勝手に決め込んでいた愚かな私(;_;)。

 

 

 やられました、完全に・・・。

 

 塩害を受けて黄色くなった葉っぱの付け根から、けなげにも新芽を出すのを見て、さすがクウシンサイ!自力で復活するぞ!と安心しきって、ほったらかしていました。

 安心したために、塩害の後の新たな攻撃に気づくのが遅れてしまいました・・・悔しい。

 

大人の人差し指ぐらいの大きさ。アゲハチョウの幼虫と思われる。

 これまで害虫を寄せ付けなかった葉っぱが、恐ろしくも巨大なイモムシに食い尽くされていたのです。

なぜ、いままで無事だったクウシンサイが、台風の後にアゲハの幼虫にやられたのか。

仮説1:アゲハの幼虫は柑橘類などのしっかりした味と香りの葉を好む。淡泊なクウシンサイは美味しくないが、塩害を受けて、塩味がついたクウシンサイが好みに合った。

 仮説2:固いミカンの葉っぱでもかみ砕くアゲハの幼虫にとって、柔らかいクウシンサイの葉は物足りなかったが、塩害で半分枯れかかって繊維質が残った葉が好みに合った。

 答えがわかる人、おられますか~~?

 

茎だけ

 しかし、しかし、私は大切な野菜を捨てることなど致しません。わずかに食べ残しの葉が残された茎をバッサリ切り取り、水にさらしてから、痛んでボロボロになった葉っぱをすべて取り去って、茎を炒めて、いただきました。

 あとは、気温の許す限り、クウシンサイが新芽を出し、私の舌を喜ばせてくれるのを祈るばかりです。

塩害おそるべし ― その1.バジル

 台風の被害を報道するニュースを見るたびに胸が痛みます。とりわけ農作物の被害について、商業農家の方々はどれほど辛い思いをなさっているか・・・。

 プチ家庭菜園であれ、台風は甚大な(家計への?)被害を残していきます。

 

  前年の台風では、ベビーレタスなどを育てていた高さ1.5メートルほどの鉄製棚が強風で倒れ、プチトマトの茎が折れて台無しになり、泣きの涙に暮れました。

 今年は台風前に、棚をフェンスに縛り付け、トマトやナスの茎をしっかり固定し、バジルの葉をすべて刈り取って、万全を期しました。

 台風とバジルの葉・・・? 

 我が家は海に近いため、いつも浜風が吹いている風通しの良い土地柄です。でも、いざ台風となると、吹き付ける雨風はものすごいものです。通常の雨と違い、海水を巻き上げて吹き付ける塩分たっぷりの雨は、デリケートなハーブを生きながら塩漬けにしてしまうのです。

 それが予測できたので、みごとに育ったバジルを台風前にばっさり刈り取り、収穫した100グラムの葉っぱでジェノバソースを作りました。

写真ではわかりにくいが、大きな葉っぱには全て黄色い斑点がついている。

 後は10月一杯順調に育ったバジルを塩漬けにして、目標達成。と思いきや、2つの台風が去ってからしばらくして見たバジルの小さな葉っぱまでも、塩害を受けて、黄色く変色していました。 

これでは育ちません! 

 これからの再成長を祈り、バジルに励ましの言葉をかけつつ、黄色い葉をすべて取り去り、小さな目だけを残しました。

頑張れ、生き返れ!

 

世界一美味しいトマト 8 ― なぜ世界一と言えるのか の巻

 ここでは、私のような謙虚な人間をして「ウチのトマトは世界一美味しい」と豪語せしめた理由を述べたいと思います。

昭和回顧録

 昭和33年12月生まれの私と家人は、青少年期に戦争を体験した親を持ち、日本が戦後から抜け出そうとして変化を続けていた時期に幼少期を過ごしたのです。幼い頃の私たちは、いま放送中のテレビドラマ『南極大陸』の子供達をほんのちょっとだけ清潔にした格好で、そこら辺を走り回っていました。

 一戸建てに住めるほんの一部のお金持ちさんたちとは違い、多少の差はあれ、今の生活と比べれば【貧乏】という【括り】に入る生活でした。

 でも、自分たちが貧乏だと思っていたわけではありません(親たちはそう思っていたかもしれませんが)。塾に行く子供など、私の知る限りでは一人もいませんでした。毎日、親から、いい加減に帰ってきなさい、何時だと思っているのと言われるまで外で遊び、ごはんを食べて、寝てという、しあわせな子供時代でした。

 しあわせに食べ物の思い出は欠かせません。子供にとって何よりの楽しみは、おやつです。

 春から夏の間(なぜか秋冬の記憶がない)、早朝に、お百姓のおじさんがリヤカーを引いて、朝採れたばかりの野菜を売りに来ていました。「奥さん、今日はいちご安いよ」「スイカおいしいよ」「じゃあスイカと、ぶどうもちょうだい」などという玄関先でのやりとりを聞きながら、今日のおやつはスイカかなと布団の中でほくそ笑んだりしたものです。

 いまだに懐かしく思い出すのは、おやつのいちごやスイカ、ぶどう、そしてトマトです。

 けっしてお金持ちではないけれど、夕食後のデザートには4人家族で、いちごを2パック、一気に食べていました。(ちなみに、いちごパックは今も昔も同じです。なんだか不思議)ガラスの器におてんこ盛りにしたいちごに、砂糖とミルクをかけて食べるのが我が家流でした。

 貧乏とはいえ、スイカはずしっと重くて食べごろのやつを、丸ごと買っていました。たらいで冷やし、豪快に切ったスイカを大きなお盆にのせてくれ、近所の子供達4~5人と縁側に並んで座り、ペッペと種をとばしながら競うようにしてかぶりつく光景が、いまもありありと思い出されます。

 ぶどうといえば、種なしぶどう。巨峰などという高級なものは頂き物でしか口に入りませんでしたが、デラウェアとおぼしき種なしぶどうは、大皿におてんこ盛りにしてもらい、兄と競うように食べていました。

 トマトもよく食べました。採れたての真っ赤なトマト。熟しているのに実がしっかりしていて、味が濃厚、甘い。スイカや種なしぶどうと並んで、大きなトマトはお腹を十分に満たしてくれる美味しいおやつ。私は、そんな甘いトマトに、上白糖をふりかけて食べるのが大好きでした。

 トマトに砂糖! ゲェッという方もおられましょうが、トマトにソースや醤油をかける人もすくなくありません・・・よね? マヨネーズかけるのもいいですね(完全に逸脱してます)。

 すごく長い前振りになりましたが、簡単にまとめれば、私が子供の頃は、貧しくても、安くて新鮮な野菜類がふんだんに食べられた時代だった、そして、子供の舌で覚えたスイカやトマトの味は、今でも忘れていないということです。

 

世界中のトマトを食べた

 このような味の思い出をもった私が、「ウチのトマトは世界一美味しい」と厚顔にも豪語できるのは、私が世界中のトマトを味わった経験を持つからです。

注:世界中のトマトというのは、もちろん、大ざっぱな意味での【世界】であり、厳密な意味での【世界】でないことをご了承下さい。

 

 私は20代の丸7年間、世界中飛び回る職業に就いていました。その間、アメリカの友人宅に厚かましく泊めてもらいに行くこともありました。休暇中は仕事で行かない国を旅行し、ドイツで4ヶ月、イギリスで1年半の生活経験があります。ネパールで最初に食べた野菜はトマトでした。ということで、一応、世界中でトマトを食べたといっても、大ボラとは言えないなぁとお許し頂けることを祈ります。

 但し、永田農法でよく語られる、トマトのルーツであるアンデスへは行ったことがありません。(残念!)

 

世界のトマトと日本のトマトの違い

 アンデスのトマトはさておき、私が食した世界のトマトは、みなよく似ていました。

 サイズは日本でいうフルーツトマトぐらいの中玉。果肉はピンク系で、実がしっかりしていて、酸味が強い。いかにも野菜です!という主張を感じます。どの国でも、さほど味と形状に変わりないというのも、面白いことです。

 ドイツに住む友人はビオの食品しか食べないので、滞在中はビオ野菜を十分堪能しました。高価な有機野菜であるビオものは、日本のスーパーで売っている野菜とは、全く比較の対象にならないぐらい美味しいのですが、なぜか、トマトはよその国の中玉トマトと同じようなお味でした。

(注:説明すると長くなりますので、ドイツのビオについては、ネットで調べてくださいませ。)

 

 イギリスのトマト事情も、ほぼ同じですが、こちらでは日本にあるような真っ赤な大玉トマトを買うことが出来ます。スーパーではあまり見かけませんが、いわゆる日本の市場のように、お肉屋さん、八百屋さんと独立した店では、夏場に大玉トマトが時々売られていました。嬉しくなった私が、数個買い込むと、お店のおじさんが「スタッフ・トマトにするんですか?」と聞いてきます。下宿に帰っても、大玉トマトを見た大家さんやその娘たちが、それぞれに「今夜はスタッフ・トマトを作るの?」と聞いてきます。

 別にいいけどぉ……でかいトマトを生で喰ったらいかんのかい!と心の中でぶつくさ言った記憶があります。イギリスでは、例の酸っぱい固いトマトは生食、熟した大玉トマトはスタッフ・トマトにするというのが通例のようです。はたして問題のでかいトマトのお味はというと、全然記憶にありません。美味しかったら、食いしん坊の私が忘れるはずはないんですが・・・・・・。余談ですが、朝食のソーセージなどに添えてある、グリルで焼いたトマトは美味しいです。

(注:説明すると長くなりますので、スタッフ・トマトについては、ネットで調べてくださいませ。)

 

 各国のトマト事情をすべてここに述べると、きっとこのブログを誰も読んでくれなくなると思いますので、ここら辺で外国トマトのお話しは終わります。

 

 結論:日本のトマトの方が美味しい、と私は感じます。ていうか、外国ではトマトに糖度など求めていない、トマトはサラダの一部と捉えられていて、トマトだけを切って皿に盛って供するという形は見たことがありません。

ウチのトマトvs日本のトマト

 では、いままでに日本で食したトマトとウチのトマトを比べてみます。

 ワタクシにも、独身貴族と呼ばれた時代がありました。それもかなり長期間。その間、お財布の中身を気にもせず、ひたすら美味しいものを求めていました。でも、単体の食べ物として、子供の頃に貪るように食べたトマトに匹敵するものには巡り会えませんでした。

 もそっと年を喰ってお局様と呼ばれるようになっても、自宅周辺のスーパー、デパート、八百屋さんで売っているトマトの味は、感動にはほど遠いものでした。

 さらに年を重ねて、海外旅行より国内の温泉旅行を好むようになったこの10年ほど、野菜の味が以前よりは良くなった(売っているところと値段に拠りますが)と感じています。

 家人の故郷、長野のスーパーにある[地元産野菜]コーナー、蓼科高原、飛騨高山、下呂温泉などの宿泊施設で到着後や湯上がりの客をねぎらうために置かれた[ご自由にお食べ下さい]という清水で冷やした野菜桶。いずれも「おいしい」トマトがありました。

 でも、今年採れたウチのトマトは、それらのトマトの味を遙かに上回っていました。

 農家に嫁いだ友人のお話を『農薬』タブで紹介しましたが、その友人のご近所にトマト名人と呼ばれる方がおられるそうです。友人を我が家の昼食に招いて、ウチのトマトを食べてもらうと、「これは、ご近所のトマト名人のトマトよりおいしい」と言ってくれました。

だらだらと、あきれるほどトマトについて書き続けてきましたが、やっと結論をご披露するところまできました。

なぜ世界一と言えるのか

 味の判断は好みに左右されますから、おいしいかどうかは、個人的な意見でしかないという前提をふまえて、僭越ながら申し上げますが、昭和30年代~40年代という、自然な農法で栽培された野菜を食べて育ったワタクシは、少々ながら野菜に関する自分の味覚に自信を持っています。

 そんなワタクシがトマトのおいしさ比べをして、得られた結果は次のようになります。

ウチのトマト>日本の特においしいトマト>日本の一般的トマト・ビオのトマト>外国の一般的トマト

比較に用いたデータが少なすぎるのではとのご批判もありましょうが、ともかく、これが永田農法3年生の出した結果でした(万歳万歳)。

 ウチのトマトは、甘酸っぱい香り、緻密でなめらかな果肉、酸味と甘みがほどよく調和したゼリー質をもち、噛んだとたんに「おいしいぃぃ...」とうなり声がでてしまいます。味に深みがあり、えぐみや青臭さは全く無く、おいしさの余韻が長く続きます。滋味とは、ウチのトマトのためにある表現なのではないか(そうではないですけど)と思わせる味わいが、今この文章を書いていても、口中によみがえるほどです。

 我が家でトマトを栽培するようになって3年経ちました。最初の2年は、大玉トマトの実つきが悪かったという失敗もありましたが、もう我が家族の舌は、ウチのトマトの味を覚えてしまいました。そのため、季節はずれにスーパーでトマトをほとんど買わなくなりました。時々トマトを食べたくなっても、1個100円から150円の見かけはおいしそうな大玉トマトを見ると「おいしくないものをわざわざ買うことはない」と手を引っ込めてしまいます。 

 次の夏には収穫量を増やす裏技をつかい、世界一のトマトを堪能するのが楽しみでなりません。