塩田平便り:稲刈の途中で今年初めての脱穀

 この1週間、塩田平の多くの田んぼで脱穀の風景が見られました。周囲のお米の収穫は終盤に差し掛かっています。脱穀するということは、稲架掛けして天日乾燥したということです。最近はコンバイン収穫が増え、天日乾燥は大分減ってしまいました。それでも自家用米を中心に、食味で勝る稲架掛けもかなり残っています。コンバインで刈れば楽ですが、エネルギーを使って機械乾燥する必要があるので、エコとは言い難く、わが家では全て天日乾燥です。直播き有機栽培のわが家の田んぼは時期がずれるので、今が稲刈の真っ盛りです。先週から色々な人が手伝いに来てくれて、少しずつ進んでいます。倒伏がひどかったことと雑草に阻まれて、2週間かかってやっと半分刈り終わった感じです。

 天日乾燥の場合、乾燥の進み具合はおひさま次第です。お米の水分は食味や保存性に大きな影響があるので、最適な水分で脱穀する必要があり、頻繁に水分計で計って適期を逃さないようにします。だから稲刈は週末中心ですが、脱穀は週末以外もよく見かけます。わが家でも最初に実った稲の乾燥が進んだので、昨日は今年初めて脱穀をしました。小さな田なので1時間強で脱穀が終わりました。残念ながらあまり出来の良くなかった田だったので、収量は前回の7割。反収に換算して240キロと、江戸時代並みの収量でした。前年作った大豆の残肥の予想が外れて肥料過多になってしまい、栄養成長が止まらなかったのが原因です。

 お布団農法が成功して、雑草がほとんどなかったのに、収量が穫れないとは思っていませんでした。有機栽培では、肥料過多になるほど肥料を施すのは大変なことなので、これまで肥料過多はほとんど経験したことが無く、稲が大きくなって喜んでいただけなのが失敗でした。葉の色が濃過ぎること、つまり窒素肥料が多過ぎることには気付いていたので、その段階で中干しなどでコントロールすべきでした。窒素過多で一部にいもち病が出てしまったのも、収量が少なかった一因でしょう。前作の影響を考えて、反当窒素量で2キロ減肥したのですが不十分でした。無肥料でスタートして追肥で調整すべきだったようです。

 先週末は東京の母親や社員も手伝いに来てくれ、一番大きい、と言っても1反ちょっとの田んぼの稲刈が半分終わりました。稲架にも掛け終わり、稲束が並んでいるのを見ると、進んだ気がします。実際には残りの半分に、水の抜けが悪くてぬかるんでしまい、稲刈機が入れない部分があります。これがどの程度の範囲かが、今後必要な日数に大きく影響します。週末まで仕事で稲刈が出来ないのですが、週末に掛けて雨の予報です。雨が降ればぬかるみが広がってしまい、苦戦が予想されます。まもなく10月も半ばです。米以外に野菜も最後の蒔き時なので、こちらもやらねばならないのですが、稲刈が予想以上に手こずっているので、バランスを考えねばならないようです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。