ひたすら田畑に通うゴールデンウィーク

塩田平を囲む山々にみどりが芽吹き始めました。家の近くで、狐や狸、雉子を見かけます。家の周りの田んぼにも、稲の苗を育てるトンネルが並んでいます。わが家の田んぼは直播きなので、本当ならわが家でももう種蒔きが終わっていなければならない季節です。原発事故のおかげで1カ月以上スタートが遅れてしまった農業ですが、何とか追いつこうと奮闘中です。父が農業に熱心なおかげで、畑や田んぼを遊ばせずにすみそうです。ゴールデンウィークに入り、知人や東京に住んでいる母が手伝いに来てくれ、残った種蒔きや苗の植付けが進みました。

 

その間に、田んぼに必要なトラクターの整備をしようとしたのですが、バッテリーを充電して起動したところ、クラッチが固着しています。思ったより重症です。修理するには時間とお金がかかりそうです。田んぼに間に合いません。仕方ないので知人にトラクターを借りることにしました。ゴールデンウイークは機械整備に時間がかかると思っていましたが、管理機を整備しただけで、トラクターは貸してもらって田んぼに向かいました。田んぼは4枚あるのですが、1枚が減反の年なので、今年お米を作る田んぼは3枚です。

 

先週末から今日まで、毎日のように田んぼに通っています。ちょっと面倒なのは、2枚の田んぼが昨年減反で、野菜を作っていたので畝が立ててあって凸凹です。田んぼによっては昨年作った作物の片付けが終わっていません。脱穀した稲藁や、大豆の豆殻などが田んぼに山になっています。まずはその片付けからです。軽トラを田んぼに入れ、フォークで積み上げます。1枚の田んぼは湿田で、軽トラが沈んでしまうので、一輪車で運びました。それから肥料を撒いたり、トラクターで荒起こしをしました。ひたすらトラクターに乗って、田んぼをぐるぐる回ります。

 

何とか荒起こしは終わりました。表面だけ薄く耕起する農法なので、比較的時間がかかりません。荒起こしが終わった順に、田に水を入れて行きます。田圃の面積にもよりますが、田んぼ全体に水が溜まるには一晩では足らず、2-3日かかります。ほぼ水が入ったので、明日から代掻きです。荒起こしはトラクターにロータリーという機械を付けて起こしました。ロータリーをドライブハローという機械に交換して代掻きをします。ロータリーでも代掻きも出来るのですが、ドライブハローの方がスピードも速く、幅も広いので、大分早く終わるのです。

 

田んぼには猪の足跡、畑には鹿の足跡があったので、気になっていたのですが、田を片付けて、次の日に行くとまた新しい足跡があります。畑では、ネギを植えた畝の上を歩いて、マルチに穴を開けていました。山の中の田は、電気柵を設置するしかなさそうです。ゴールデンウィークの目標は、何とか代掻きを終えて、田んぼに種を蒔いてしまうことです。今のところ例年より約1週間遅れていますが、今年は春の気温が低めで、桜が咲くのも遅かったので、田のスケジュールも少し遅れて当然、と思うことにしています。目標達成はちょっと厳しいかもしれませんが、米は重要物資なので、まずは種蒔きを優先して、畑や電気柵はその次ということになりそうです。(合原)