薩摩芋の植え付けその1

 比較的近くの畑に薩摩藷を植えました。ここのところほとんど雨がなかったので後回しにしていたのですが、昨日雨が降ったので「それっ」と種苗店に電話して「薩摩藷の苗ありますか?」

 幸い「今日も入りますよ」との返事。ただ時期的には既に遅く、紅東(ベニアズマ)という品種しか無いのと、入荷が昼過ぎとのこと。とりあえず400本予約しました。薩摩藷は25-30センチ間隔で植えるので、畝の長さにして100-120m分です。わが家の大きい畑は50m、その次の畑で40m位、それ以外だと30m位の長さがあります。畝2本から4本になります。

 紅東だけではちょっと寂しいのと、病虫害が発生したとき全滅の可能性もあるので、農協の販売店に行ってみると、金時がありました。全部買って100本でした。まずは金時から植えることにします。

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 この畑に植えます。薩摩藷は初期に水やりが必要なことが多いので、用水路のすぐ横の畝にします。

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 去年野沢菜を作って、今は雑草が生えている畝です。

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 薩摩藷は乾燥気味が良いのと、掘る時に楽なので高畝に植えます。草刈機で雑草を刈り、溝堀爪を付けた管理機で畝を盛ります。薩摩藷は植え付け時に水が必要なので、バケツで用水路の水を汲んで畝に散水しました。

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 反対側にも飛んでしまった土を、レーキで畝に持って畝立ての完成。沢山畝を立てるときは両側の畝に土を盛るので、管理機の作業だけで畝立てが終わってしまうこともありますが、人が手直ししてやった方が作物に合った形の畝にしやすいようです。

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 マルチを張って金時の苗を100本植えました。

畑の見回り

寒くなって来たので、高いところにある畑の見回りにきました。そろそろ霜が降りそうなので、作業の見積りを立てるためです。

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うーん。南瓜が枯れてしまっています。霜が降りたということです。家の周りは大丈夫だったので、ちょっと甘くなっていました。霜や低温に当てると、品質や保存性が低下してしまうのです。

まだ強い霜ではないと思いますが、収穫を急いだ方がよさそうです。

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ただ、南瓜畑はジャングル状態。収穫は宝探しです。

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南瓜畑の隣の畑の電柵はちゃんと働いている様子。小豆や薩摩芋も早く収穫しなくては。

雨の合間に進む稲刈

 台風の影響もあり、最近塩田平では毎晩のように雨が降っています。秋雨の時期なので仕方ありませんが、この時期の農作業は天気次第です。幸い昼間は晴れることが多かったので、この週末に2枚目の田んぼの稲刈が終わりました。終わりかけで台風の雨が降り出しましたので、少し残った作業がありますが、ほぼ終わったと言えます。台風の雨で稲架の一部が折れてしまいましたが、修理できました。先週末で面積的には1/3刈り終わり、1/5脱穀が終了というところです。家の近くの残った2枚の田んぼの稲ももう刈り入れ時です。例年なら、稲刈が終われば一段落なのですが、来年全部の田んぼが集団減反に入ってしまったので、麦を蒔かねばならず、稲刈を急ぎたいところです。ただ、運搬車や稲刈機(バインダー)のエンジンがかからなくなるなど、機械類のトラブルが多発しています。

 雨の影響で田んぼに入れない日は、ジャガイモの掘り残しを覆っている雑草を刈りました。畑も土が乾いておらず、草刈機が滑ってしまって草刈が進まなくて困りました。この水分ではジャガイモは掘れません。田んぼが乾けば稲刈を優先したいところですが、さすがにジャガイモから芽が出そうです。芽が出るとすぐに食べられなくなってしまうので、どちらを優先するか悩ましいところです。昨晩も雨が降り、ジャガイモはとても掘れそうにありません。1枚の大きな田は水が溜まってしまい、こちらもどうしようもありません。でも、もう1枚の小さな田は表面に水が無く、バインダーは若干のぬかるみなら、刈れるので、こちらの田んぼの稲刈をすることにしました。ところがバインダーのエンジンがかからない。キャブレターのガソリンを抜いてみると何と水です。

 水を抜いたらエンジンはかかりましたが、残念ながらこの田んぼの稲は激しく倒伏しています。稲を手で引き起こして、バインダーで刈れる方向に向け直してやらねばならないのと、畦際一杯まで稲が立っていて、外周は手刈りしなければならなかったので、3時間がかりでバインダーで1周も稲が刈れませんでした。例年なら、少々倒伏していても、無理矢理バインダーで刈り取ってしまい大分お米を無駄にしていました。時間が無いので時間効率を優先していたのです。でも原発事故以来、安全な食べ物を少しでもたくさん作りたいので、収量を優先するようになりました。耕作している全ての農地で、最低1作物は放射能測定に出していますが、幸い塩田平で作った作物からは、これまで放射能は検出されていません。

 最初に刈って先週脱穀をはじめた田んぼは、今年初めて借りた田んぼです。収穫したお米をゲルマニウム測定器で測定してもらいましたが、検出下限1ベクレルでセシウムは不検出でした。脱穀の方は無事終了しました。新米が残り少なくなったので、週末に籾で60キロ精米してもらい、45キロの玄米になり、精白してもらったので、40キロぐらいの白米になったことでしょう。なかなか人に送る準備をする余裕がありませんが、とりあえず子供達に少し送りました。藁の回収までは終わっていませんが、次の田んぼの稲刈が優先です。藁にはとりあえずシートをかけておいたのですが、風で飛んで雨に当たってしまいました。また拡げて乾燥させねばなりません。

 畑の方は、白菜の発芽が悪いと言うか、小さいうちに虫に食べられてしまい、半分も残っていません。野沢菜は、1畝はうまく発芽しましたが、もう1畝は失敗の模様。発芽しなかった場所には他のものを植えたいところです。ニンニクや葱、豌豆などの種もそろそろ蒔きたいところですが、稲刈で忙しくそこまで手が回りません。発芽が遅かった法蓮草もやっと芽が出てきました。野沢菜と法蓮草は同じ日に種を蒔いたのですが、野沢菜と大根葉はすっかり大きくなって、間引き収穫していただいています。ずいぶんと成長が違うものです。父が家の近くの畑に蕪や法蓮草を蒔いてくれたので、冬越しの法蓮草も何とかなりそうです。動物に一部を食べられてしまった薩摩藷ですが、先日やっと電柵を設置しました。これで被害が止まるとよいのですが。

新米をいただいて幸福感に浸る

 先週稲刈したお米を、この週末に早速脱穀して精米し、いただきました。少し前に水分を計ったら18%強だったので、さすがに高過ぎるかと迷ったのですが、土曜日に測ってみたら16.2%でした。長期保存するには水分が多過ぎますが、新米として年内に食べてしまうなら水分が多めの方がお米はおいしいのです。その意味では少し乾燥が進んでいる位です。稲架が折れかけて、干している稲が地面に触れそうな部分があったので、その部分だけ脱穀することにしました。村の精米所は日曜日だけの営業なので、土曜日に脱穀すればすぐに精米してもらえます。籾で50キロほど脱穀し、翌日精米してもらい31キロの白米になりました。早速いただきたいところでしたが、すぐに出張だったので、火曜日に新米をいただきました。やはり新米はおいしい。

 普段は、備蓄している3年前に収穫したお米をいただいています。お米は時間と共に味が落ちます。でも有機栽培で籾保存しているので、それなりの味で特に不満はありませんでした。精米したのは、今年初めてお借りした田んぼで、有機栽培とはいえいわゆる移行栽培です。でも食べ比べてみるとやはり違います。それでもおいしいのが新米の力なのかもしれません。お米がおいしいと、ついたくさん食べてしまいます。先週末から、翻訳をお願いしている平井さんが遠方から手伝いにきてくれました。それに間に合うように新米が用意できてラッキーでした。人手もあるし、先週末には最初の稲刈から1週間経ったので、ほかの田も稲刈できるかも、と思っていたのですが、そこまで登熟が進んだ田んぼはありませんでした。どうも1枚の田んぼだけ特別に生育が良かったようです。

 天気が良いと1日に1%ぐらい水分が下がることもあるので、稲架掛け中の残りのお米もすぐに精米できるかと思いましたが、何と週末は雨。水分が戻ってしまいました。晴れた後で水分を計ってみましたが、4箇所の平均で16.4%。1%以上下がらないと脱穀できません。豆の畑の草を刈ったり、種蒔きが遅れている蕪などを植える場所を用意したりと、米作り以外にもやらなければならないことは沢山あります。平井さんに手伝ってもらって、薩摩藷の除草をしていると、薩摩藷の畝が荒らされています。猪かもしれません。ただ、足跡が見つからないので、ハクビシンなどの小動物かもしれません。電柵を張らないとみんな食べられてしまいます。電柵を張るには外周の雑草を全部刈らねばなりません。

 作物からはなれた雑草は、緑肥なので伸び放題にしていたのですが、電柵の近くに雑草があると、電気がリークしてしまって電柵として機能しないのです。暗くなるまでに、外周の草を刈り終わったので、翌日には電柵が張れそうです。と思っていたら、翌日田んぼのお米の水分を測ってみると、15.1%に下がっていました。被害が拡大する前に、電柵も早く張りたいのですが、乾燥し過ぎるとお米の味が下がってしまいます。急遽脱穀に変更です。3人で午後一杯脱穀しましたが、半分終わったところで暗くなってしまいました。幸い天気予報では雨はなさそうです。明日も脱穀が優先です。出来るだけ早く、乾燥が進まないうちに脱穀してしまいたいものです。脱穀した後の藁も、雨に当ててしまうと乾燥させるのが大変なので、藁の片付けまで終わると良いのですが。

2畝目の薩摩藷の収穫開始

 上田のお母さんの会のNさんが手伝いに来てくれ、僕のパートナーと一緒に薩摩藷を掘ってくれました。

この畝を掘りました

 1畝目はもう掘り終わっていて、2畝目は違う品種が植わっています。1畝目は「紅東」でしたが、今日掘った畝は高系22号です。初めて作る品種です。

 前日に僕が蔓を刈っておき、パートナーがマルチを剥がしておいてくれました。2人で掘ってくれたのですが、細長い芋で、深く植わっているため、掘り出すのが大変で折れてしまい、それほど沢山掘れませんでした。明日会社のTさんが手伝ってくれるので、力のある彼に任せることになりそうです。

薩摩藷の収穫